孤独のグルメ シーズン8最終回。「中華・洋食 やよい」のオムドラことオムライス・ドライカレー、美味しそうでしたよね。
ふわふわのオムレツにあとから強烈にくる辛さ……。この料理は同じカレー系オムライスでも対極をなすものかもしれません。けど、こっちもめちゃ旨なのだ。
かつて「少年ブック」という月刊少年誌がありました。1959年創刊。手塚治虫、横山光輝、永井豪、石ノ森章太郎等の錚々たる漫画家が連載陣に名を連ねておりました。
ある時、同誌は小学生読者に「好きな言葉は何?」というアンケートを取りました。トップ・スリーは『努力』、『友情』、『勝利』。アンケートの結果に従って掲載作品はこれらの言葉のうち最低一つをテーマに含むことという編集方針が打ち出されました。
十年後、後継と言える『月刊少年ジャンプ(後に週刊化)』にバトンタッチする形で少年ブックは廃刊となります。が、この編集方針はそのまま引き継がれて二十一世紀の今日に至っても脈々と受け継がれております。
2012年に連載開始した「食戟のソーマ」はバトル物、アクション物が多い同誌の中で料理の世界を舞台にしたちょっと異色な作品。タイトルの「食戟(しょくげき)」とは本作独自の用語で料理による決闘を指します。
この辺りジャンプ作品らしい発想ですね。かなりコアな料理の知識がベースにあること、ピンチに陥った時の起死回生の策に説得力があること、美味しい料理を口にした時のリアクションにお色気要素がふんだんに含まれていることが人気の秘密かな。
目の前に立ちはだかる試練に立ち向かうべく努力し、料理人仲間同士でフォローし合い、紆余曲折あっても最終的には勝利を勝ち取る。まさに編集方針のキーワードを三つともきっちり押さえている作品と言えます。
最近ちょっとこのアニメにハマっていて、ぶっ通しで一期(24話)を見終えたのですが、自分らしいなと思うのは美味しそうな料理を見ていると作ってみずにはいられないところ。
この料理は秋の選抜(ざっくりいうと、校内で実施される料理の甲子園大会みたいなもの)の予選で主人公が作った一皿。ちょっと気合を入れて作りました。
【材料】(1人分)
-調理時間:45分-
- 生米:50g(1/3合)
- 牛ミンチ:50g
- にんにく:ひとかけ
- オリーブオイル:5g(小匙1)
- バター:6g(大匙1/2)
- 玉ねぎ:1/4個
- 粉チーズ:適宜
- 熱湯:300mlくらい
[リゾットのスパイスパート]
- カレー粉:大匙1
- マンゴーチャツネ:小匙1
- コンソメ(顆粒):2g
- 塩、ブラックペッパー:適宜
- (あれば)クミン、ガラムマサラ、クローブ、オールスパイス:少々
[オムレツパート]
- 卵:2個
- バター:3g
- 牛乳:少々
- 塩:少々
[ソースパート]
- オイスターソース:6g(小匙1)
- かけるデミグラスソース:3g
- 蜂蜜:3g
【作り方】
- まず、リゾットを作ります。玉ねぎ、にんにくをみじん切りにします。
- 鍋に[リゾットパート]のバター、オリーブオイル、にんにくを入れ弱火にかけます。バターがとけて香りが立ってきたら玉ねぎを加えて弱火で透明になるまで炒めます。更に牛ミンチを加えて色が変わるまで炒めます。
- 2.に生米を洗わずに加えて2~3分透明になるまで炒めます。 ※米は洗わずに加えるのがポイントです。
- 3.に熱湯200mlと[リゾットのスパイスパート]を加えて中火にかけ、完全に溶けるまで木杓子でよく混ぜます。ひと煮立ちしたら火を弱めの中火にして蓋をし、20分煮込みます。火を止めてそのまま20分蒸らします。 ※煮込んでいる最中、時々蓋を開けて水気がなくなってきたら熱湯を少しずつ追い足してください。
- [ソースパート]を耐熱皿に合わせて電子レンジの500wで30秒チンしてよく混ぜます。
- [オムレツパート]のバター以外をボウルに合わせてざっくりと混ぜます(混ぜ過ぎないように注意)。フライパンにバターを入れて熱し薄焼き卵を作る要領で焼きます。
- 6.に4.のリゾットを載せて包みます(これが結構難しい)。お皿に移して上から5.のソースパートを格子模様にかければできがあがり。
【一口メモ】
- オムドラがあとからじわっとカレーらしさが出てくる料理であるのに対してこれはスプーンで卵を切った瞬間、スパイスの香りが爆弾のごとく吹き出してくるのが特徴です。食べる前からつばが出てきちゃいますよ。
- 一口食べて「うぉっ」と素で声が出てしまいました。カレー風味のリゾットと卵にかけたソースがすっごく合う。どちらも個性が強い風味なのに絶妙にマッチしています。
- 食戟のソーマでは、マンゴーチャツネ(マンゴにスパイスを加えてペースト状にしたもの)がポイントだと解説されていました。実食してみましたが、うーんよくわからん。そう言われればそうなのかな。
- 僕はオムライスを包むのが苦手で写真のようにちょっと残念な見た目になってしまっていますが、味は折り紙付き。あとは練習あるのみですね。
- [リゾットのスパイスパート]のスパイスは他にもアレンジの余地があります。コリアンダー(パクチー)、ナツメグあたりを加えたり、粗びきのブラックペッパーを強めに加えてアクセントにするという手もありそうです。
- 粉チーズは手持ちがあればパルミジャーノ・チーズを使うとより本格的になります。
- これはリゾットですので米はパスタとして扱います。アルデンテ(少し芯が残った状態)に仕上げるのがコツなのですが、慣れないとかなり手前で止めてしまってしっかり芯が残っちゃっている状態になりがち。思い切りよく時間をかけて最初は少し軟らかめに仕上がってもそこから改善していくのが上達の早道だと思います。
どんなお話?
本作の魅力は「料理によるバトル」なわけですがその演出を考案する上で2つほど決め事があるのじゃないかなと僕は睨んでいます。
1つ目は、勝負の決め手がきちんとした料理理論に基づくものであり、それが物語にリアリティを持たせています。昔のジャンプだったら本当にやらかしそうな超人的能力や根性頼みの勝利はありません(^^;
2つ目は、出てくる料理がターゲット読者である小中学生でもイメージしやすいように縛ってあること。カレー、オムライス、唐揚げ、ラーメン、ハンバーガーなどなど美食の追求と呼ぶには出てくる料理が子供向け過ぎると感じる人もいるでしょう。けど、その子どもたちが興味を持ってくれなきゃコミックは売れませんからね^^;
それでいて、大人でも納得できる工夫が凝らしてあるのは圧巻です。
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