料理の名前って、お国柄や付けた人のセンスがじんわりにじみ出てて、なかなかに興味深いです。
たとえば北アフリカの料理は使っている食材の名前をそのまま付けただけというのが沢山あります。
日本語で言うと「トマト」とか「オクラ」といった名前の料理があるわけで、まんま過ぎやろとツッこみたくなります。
「タルト・タタン」(タタン姉妹が考案したリンゴのタルト)、「クレープ・シュゼット」(エドワード7世の恋人シュゼット嬢に供されたクレープ料理)など人の名前に因んだ料理も数多あります。
中には、イタリア王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイア=ジェノヴァが「バジリコの緑、モッツァレラチーズの白、トマトソースの赤がイタリアの国旗を表しているようで、まるでわたくしのために誂えたピッツァみたいじゃないの」と絶賛し、自分で自分の名前を付けちゃったマルゲリータというピッツァもあったりします(自意識過剰でしょ^^;)。
別の系統として見立てによるネーミングも古くからありました。
例えばスパゲティ・カルボナーラ。カルボナーラは日本語に訳すと炭焼き職人風という意味。
上に振りかけた粗びきブラックペッパーが、まるで仕事中の炭焼き職人が作ったみたいだという見立てから来ています。
日本でも見立ては盛んで、特にお天気に見立てたものはたくさんあります。
雪、みぞれ、時雨、あられなどなど。この料理も同じくお天気から戴いた名前。
水気の多い豆腐を炒める際に立てる大きな音が雷に似ていることから付けられました。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- 木綿豆腐:1丁
- おろしにんにく:ひとかけ
- 鷹の爪:半本
- かつお節:適宜
- ごま油:適宜
[調味料パート]
- 濃口醤油:18g(大匙1)
- 味醂:27g(大匙1.5)
【作り方】
- 豆腐は2cm角の賽の目に切ります。鷹の爪は小口切りにします。
- フライパンにサラダ油、にんにく、鷹の爪を入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら豆腐と[調味料パート]を加えて中火にしよく和えながら炒めます。
- 2.を器に盛り鰹節をかければできあがり。
【一口メモ】
- 食材は豆腐のみ。なのにしっかりおかずになっているところが凄い。何気に鷹の爪とにんにくが良い仕事をしていて淡白な味の豆腐を引き立てています。
- 豆腐はきっちり水切りをしてから炒めると食感がしっかりしてお肉を食べている感じに近くなります。ちょっと手間ですができればどうぞ。
- 大根おろし、刻み葱、針生姜、わさびの千切りなど薬味に工夫を凝らしても楽しいです。