中華料理の世界では溜(リウ)。
ご飯と合わせると■飯(フイファン)。:■は火編に合という字。
江戸時代にはあんぺいと呼ばれ、上方ではのっぺいと呼ばれていました。
さて、この料理は何でしょう?
いきなりなぞかけをしてしまいましたが答えは「あんかけ」です。
関西では、かけていなくてもうどんや蕎麦のつゆにとろみを付けたものもあんかけと呼びます。
世の中には具材を選ばない料理というものがあります。
たとえば串揚げ。
およそ食べられる食材なら何でもあり。
串に差して衣を付けて揚げれば串揚げ屋のお品書きに載せられる料理になっちゃいます.。
たとえばカレー、たとえば鍋、たとえば……そう、あんかけ。
肉だろうが魚介だろうが野菜だろうがスープで煮てとろみを付ければ不思議と違和感なく餡掛け料理になってしまうこと自体不思議な気がしますね。
ということでとあるランチタイム。
冷蔵庫に残っていたお肉と野菜を適当に中華風のスープで煮て水溶き片栗粉でとろみを付けてみました。
やっぱこれは単品のおかずとして戴くよりは熱々のごはんにかけるべきだろと思い──なるべくしてこんな料理に仕上がったのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- ご飯:1膳分
- 豚こま:50g
- 卵:1個
- ごま油:4g(小匙1)
- 小松菜:1株
- 人参:3cm
[あんパート]
- 水:120g
- 中華スープの素:2g
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- オイスターソース:6g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙1)
- 水溶き片栗粉:6g(小匙2)分
【作り方】
- [あんパート]の水溶き片栗粉以外を小鍋に合わせて中火にかけひと煮立ちさせます。待っている間に小松菜は軸と葉に分けてざく切りにします。人参は短冊切りにします。
- 1.の小鍋が煮立ったら小松菜の軸と人参を入れて中火で5分煮込みます。更に小松菜の葉を加えて1分煮込み水溶き片栗粉を加えてとろみを付けます。
- 2.と並行して卵を溶きます。フライパンにごま油を入れて中火にかけフライパンが温まったら卵を流し入れてざっくりかき混ぜながら火を通し半熟になったら火を止めます。
- ご飯を深皿に盛り3.の炒り卵を載せます。その上から2.のあんをたっぷりかければできあがり。
【一口メモ】
- お肉だってちょこっとしかつかっていないのになんでだろ。とろみを付けたあんをご飯にかけただけで皿単価数百円以上のごちそうに感じてしまうのが不思議。
- お好みで粗挽きブラックペッパーや粉山椒を振ると香りが立って食欲をより刺激されます。
- 具材は他にも冷蔵庫に残っている野菜や茸類をちょこっとずつ使うと更に豪勢になります。ポイントは個々の具材を少量ずつ使うこと。たくさん使うと主張が強すぎてうるさくなります。
- 同じあんで海老やささみなどの鶏肉を使っても美味しくできますよ。