最近は世知辛くなってそうでもなくなったみたいですが、昔は関西の立ち食いそば屋では天かす食べ放題でした。
懐が寂しいときには一番安い素うどん、かけ蕎麦をオーダーしてでっかい缶に満載された天かすを掬ってかけたものです。
天かすというのは元々、天ぷらを揚げた時に剥がれた衣をかき集めた食材で関西人の「しまつ」(物の端切れも粗末にせずに活用する)文化の象徴のような食材です。
イマドキはスーパーにいけば袋に詰められて売られていたりもするのですが、本来は値のつけようもない食べ物、けど捨てるにはもったいないということでお店のサービス品になっていたんでしょうね。
けど、そのお味は侮れなくて、特にサクサクとした食感はたまりません。そんな天かすを主役にしてこんな料理を作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:3分-
- ご飯:1膳分
- 天かす:てんこ盛り
- 卵:1個
- サラダ油:少々
- 麺つゆまたは蕎麦の返し:大匙1
- 青のり:適宜
【作り方】
- ご飯を丼に盛ります。フライパンにサラダ油を入れて中火にかけよく溶いた卵を入れて半熟のスクランブルエッグにします。これをご飯とよく和えます。
- 1.に天かすをてんこ盛りにし天つゆを回しがけます。青のりを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 天かすのサクサク感がたまりません。ほどよく麺つゆの味が馴染んだご飯とよく合います。
- 味の要は半熟卵にあります。これが麺つゆを吸って天かすにリバースするのを防いでいるので最後までサクサク感を楽しむことができるのです。
- 変則的な味付けとしてとんかつソースをかけるというのもカツ丼風になって面白いと思います。