三谷幸喜脚本の名作ドラマ「王様のレストラン」の前半のクライマックス回に店のスペシャリテを考案するという話がありました。
舞台はすっかり落ちぶれたレストラン。
立て直しにスカウトされた凄腕のギャルソン(給仕人)はシェフに名店にはその店のスペシャリテ(看板料理)があるものだと発破をかけて試作を促します。
「そう簡単に言わないの」
「どうしてもなんかの料理に似ちゃうんだよね」
なんて文句を言いながらも倦まずに試行錯誤するうら若い女性シェフを山口智子さんが好演してましたっけ。
プロが店の看板料理を考える時は「その店に行かないと食べられないひと皿」である必要がありますからぐっとハードルが上がります。
けど、家でちょっと目先が変わったものを食べたい場合はまた別の話。
いつものおかずと全く同じ味付けで食材だけ変えても新鮮なアレンジになったりするのです。
【材料】(2人分)
-調理時間:13分-
- 厚揚げ:1丁
- 生姜スライス:1枚
- ごま油:少々
- (あれば)大葉:1枚または刻みネギ少々
[調味料パート]
- 水:50ml
- だしの素(顆粒):3g
- 味噌:18g(大匙1)
- 砂糖:9g(大匙1)
- 酒:20g(大匙1+小匙1)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 味醂:18g(大匙1)
【作り方】
- 厚揚げは5mm厚のスライスにします。大葉、生姜は細切りにします。
- フライパンに生姜と[調味料パート]を入れてひと煮立ちさせ味噌をよく溶かします。これに厚揚げを加えてアルミホイルで落し蓋をし、10分ほどかけてほぼ水気がなくなるまで弱火で煮込みます。火を止めて仕上げにごま油を回しがけます。
- 2.を小鉢に盛り大葉または刻みネギをトッピングすればできあがり。
【一口メモ】
- 一口食べればすぐにわかりますがこれはサバの味噌煮の味付けです。けど、鉄板の旨さ。もしかして僕はサバじゃなくて調味料を食べていたんじゃないかなと思っちゃいます。
- サバと違って厚揚げでは出汁を引けませんので煮込みには鰹ダシを使いましょう。
- この煮汁はけっこう守備範囲が広いです。豚肉や鶏肉の煮物にしても良いですし野菜や茸もあり。もちろん、魚(青魚がオススメ)を煮ても美味しいですよ。