21世紀になったばかりの頃なので、もう二十年くらい前になりますね。
社員食堂で同僚とお昼を食べていた時、同僚が「この前、異業種交流会に行ってきた」と申していました。
元々、そういうハイカラな流行りものが好きな人だったのですが、マメだなぁと感心しましたっけ。
で、そこでラーメン激戦区の仕掛け人という人に会ってお喋りをしたらしいのですが、ああいう仕掛け人の中には実はラーメンに詳しくない人もいるんですって。
彼らの着眼点は「美味しいラーメンを作ること」ではなく、「ラーメンで儲ける」ことですからそれでも仕事として成り立つらしい。
なら、どういった着目点でひと目を惹くラーメンを考案するかと言うと意表を突くことなのだそう。
たとえば、ラーメンにメロンを入れてみましたみたいな誰も考えもしなかった食材を合わせるのがコツだとか。
すると「ものは試し、いっぺん食べてみるか」と人が集まってくるのだそうです。それだけ聞いていると胡散臭い限りですが、やり方自体、僕は否定しません。
ただ美味しいラーメンを作りたいという動機だと趣味の域を出ない印象ですが、「ラーメンで儲ける」という気概は商売としてやる以上、必須でしょう。
日本人は嫌いそうですが綺麗事だけでは仕事になりません。
近頃、辣油を使ったつゆに浸けるつけ蕎麦が流行っているらしい。
ラーメンなど中華に使うものと思われがちな辣油を蕎麦に使うという発想はいつかのラーメン激戦区仕掛け人に相通ずるものがある気がしました。
【材料】(1人分)
-調理時間:8分-
- 蕎麦:1人分
- 牛肉または豚肉スライス(部位はお好みで):100g
- ごま油:少々
- 刻みネギ:適宜
- 辣油:数滴
[肉の味付けパート]
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- 味醂:6g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙1)
- 柚子胡椒:少々
[つゆパート]
- 鰹だし:250g(250ml)
- 蕎麦の返し:大匙2
【作り方】
- 蕎麦を茹でるお湯(分量外)を沸かします。それをやっている間に小鍋に[つゆパート]を合わせて一煮立ちさせ火を止めておきます。肉は食べ易い大きさに切ります。
- 蕎麦を規定時間茹でます。それをやっている間にフライパンにごま油を入れて中火にかけ肉を入れて焼きます(肉を入れたらあまりいじらず焼き肉の感覚で炙ります)。肉の色が変わったら[肉の味付けパート]を加えて炒りつけます。
- 蕎麦が茹で上がる1分前になったら1.の小鍋を再び火にかけつゆを温めておきます。
- 茹で上がった蕎麦をザルに揚げ冷水で〆ます。これを丼に入れつゆを注いで辣油を振ります。肉をトッピングし刻みネギを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 辣油もそうですが柚子胡椒でぴりりと辛く味付けした肉が良いアクセントになっています。
- 通常、蕎麦のトッピングの肉は50gもあれば十分ですが奮発して倍量突っ込んでみました。肉を食べている満足感が跳ね上がるのでこれはこれでありだなと思います。
- 水溶き片栗粉を使ってあんかけ蕎麦のスタイルにすると辛味が持続するので辛いもの好きな方にはオススメかも。