田楽は元々、田植えの時期に豊作を祈念する儀式でした。
豆腐を串に刺して味噌ダレを塗った料理が田楽で舞われる田楽舞の白い袴と1本足の高下駄に似ているところからこの名前が付いたらしい。
平安時代に興って鎌倉、室町に盛んになった田楽舞は江戸の頃にはけっこう忘れ去られた芸能となっていくのですが代わりに食べ物の方の田楽は各地で名産品になっていった模様。
田楽は昔は目で見今は食ひ
なんて川柳もあるそうです。なんだか面白いですね。
使われる具材は豆腐以外にも柔らかいものならなんでもあり。
地方によっては生麩を使う土地もあるようです。
こんにゃくも田楽に使われるメジャーな食材のひとつ。
おでんのルーツとも言われています。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分-
- こんにゃく:1丁
- ごま油:少々
- (お好みで)山椒:適宜
[味噌ダレパート]
- 味噌:18g(大匙1)
- 砂糖:9g(大匙1)
- みりん:9g(大匙1/2)
- 酒:5g(小匙1)
- ゆず果汁(なければレモン果汁):5g(小匙1)
【作り方】
- 小鍋に湯(分量外)を沸かします。沸くのを待つ間にこんにゃくを1cm厚の小口切りにします。お湯が沸いたらこんにゃくを加えて5分下茹でします。茹で上がったらザルに揚げて水気を切ります。 ※アク抜き不要と書かれたこんにゃくを使う場合は下茹での工程は省きます。
- フライパンにごま油を入れて中火にかけます。こんにゃくを重ならないように並べて片面1分、両面を焼きます。
- 1.~2.をやっている間に器に[味噌ダレパート]を合わせて電子レンジの500ワットで1分チンします。
- 皿にこんにゃくを並べ[味噌ダレパート]をたっぷり塗ればできあがり。お好みで山椒を振ってください。
【一口メモ】
- 甘みの強い味噌ダレがごちそう感を演出してくれます。爽やかで上品な柚子の香りも清々しい。素材はほぼ味のしないこんにゃくですので火入れした調味料を食べさせる料理ですね。
- 柚子がおすすめですがレモンを使うとまた違った清涼感が楽しめます。
- 豆腐や生麩、焼きナスを使っても美味しいですよ。
- 美味しいものが氾濫している今では素朴な料理に感じますが昔はごちそうだったんじゃないかな。