日本本土ではちょうど関ヶ原の合戦をやっていた1600年頃、琉球王国に中国からさつまいもが伝来します。
食料として有用なこの植物は沖縄本島にまたたく間に浸透していったとか、それから種子島を経て薩摩藩に伝来したのが100年後。
その後、さつまいもは薩摩藩にやってきていた他藩の武士たちにこっそり持ち出されたりして(本当は持ち出しが禁じられていました)、九州や四国に広がっていきました。
今でこそこじゃれたスイーツや食物繊維を多く含むダイエット食として注目を集めていますが、当時のさつまいもは文字通り生命線、飢饉の際の救いの神でした。痩せた土地でも育ち、天候被害ん強く、栄養価満点。
しかもこれで腹を満たせばその分米を蓄えられてお金に替えられる、庶民にとっても藩にとってもありがたい食料だったようです。
にも関わらず伝来に相応の時間がかかったのは「こんな良いもの、人には教えたくない」なんて心理が働いた一面もあるんじゃないかな?
とまれ、初めてさつまいもがやってきた沖縄に想いをはせてこんな料理を作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- さつまいも:半本
- シークワーサ果汁:15g(大匙1)
- 砂糖:6g(小匙2)
- 塩:ひとつまみ
- 水:ひたひたになるくらい
【作り方】
- さつまいもは皮付きのまま1cm幅の輪切りにし更に半月に切ります。
- 小鍋に全ての材料を合わせて強火にかけてひと煮立ちさせ弱火にして蓋をし7~8分煮込みます。
- 2.の蓋を取り中火にして水気が1/3くらいになるまで煮込めばできあがり。焦げないように気を付けましょう。
【一口メモ】
- すっぱい!! と思ったらあとからさつまいものあまみが口いっぱいに広がります。スイーツ的な風味なのにおかずとしてもありなちょっと不思議な一品です。
- シークワーサ果汁がない場合はレモン果汁を同量加えて下さい。
- このレシピはスイーツに寄せているので出汁を引いていませんが、おかずにする場合はだしの素を適量加えると良いかも知れません。
- お好みで黒ごまを仕上げに加えると風味が変わって楽しいです。