三谷幸喜の名を知らしめたドラマ「王様のレストラン」の中盤、店のスペシャリテ(その店でしか食べられない特別料理)を開発しようというエピソードがありました。
誰も見たことがない料理を目指して試作を重ねてはダメ出しを喰らうシェフ(=山口智子)がぼやきます。
「簡単に言わないの」、「なんかどこかで見たような料理になっちゃうんだよね」などなど。
けだし、誰も見たことのない料理なんてそう簡単には生み出せるものではないのでしょう。
新しい料理を考案する発想法の一つに、既にある料理を合体させるというのがあります。長崎の新名物となったこの料理もそうやって生まれたものだと思います。
「チャンポン」と「ナポリタン」の合体。確かに目新しさは出せるのですが、ここで一つ疑問が生じます。この二つの料理を合体させる必然性ってなんでしょう?
チャンポンが長崎名物だからというだけでは弱すぎる。二つを合体させたことでナポリタンにもチャンポンにも得られなかった特長(=メリット)がなければ単なる遊びに過ぎません。
試食した限りこの料理の特長は「麺がパスタよりモチモチしている」、「具材はチャンポンなので野菜を沢山摂れる」といったところでしょうか?
そういう意味ではナポリタンをチャンポンに置換した方はそれなりに成功しているように思えます。ただ、チャンポンをナポリタン(ケチャップ味)に置換した意味が弱いかな。
って、文句ばかり言っているように見えますが実際には結構美味しくてこれはありかなと思ったんですよ。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- チャンポン麺:1玉
- 水:30g(大匙2)
[具材パート]
- かまぼこ:3cmくらい
- 玉ねぎ:1/8玉
- ピーマン:1/2個
- 茸類(しめじなど):1/8房
- ソーセージ:1本
- バター:10g
[調味料パート]
- ケチャップ:30g(大匙2)
- ブラックペッパー:少々
【作り方】
- かまぼこは薄くスライスします。玉ねぎ、ピーマンは細切りにします。茸類は小房に分けます。ソーセージは小口切りにします。
- フライパンにピーマン以外の[具材パート]を入れて中火にかけしんなりするまで炒めます。
- 2.にチャンポン麺と水大匙2を加えて麺をほぐしながら炒めます。
- 3.に[調味料パート]とピーマンを加えてよく絡ませればできあがり。
【一口メモ】
- 想定内と言えば想定内の味なのですが結構美味しい。麺がパスタよりずっとモチモチなのが特徴的です。基本はチャンポンなので野菜を沢山摂れるのも嬉しいですね。
- チャンポン麺というのはこんな感じでちょっと大きなスーパーなどで売られております。
- お好みでタバスコを振っても美味しいです。自分はそっちのが好きかな。
- 具材にかまぼこが入っているところがちゃポリタンの拘りなんだとか。ただ、わざわざ買ってきてまで入れるほどのものでもない気がします。これを作った時ははお節の残りがあったので流用した次第。
- 考えてみると焼きチャンポン自体初体験かも。このノリで「ちゃルボナーラ」とか「ちゃスカトーレ」とかやっても面白そう^^