「酢豚」、「麻婆豆腐」、「エビチリ」……中華料理の中にはきちんと名前が付けられていて、その名前を聞けば「ああ、あの料理ね」といえるのもがたくさんあります。
反面、「なんとなく中華っぽい」というだけで名前が特に付いていないものもたくさんあります。
この料理もその一つで適当に作った名無しの権兵衛さんなのですが、可哀そうなので適当に(をい)名前を付けてみました。
……、ってネーミングンがまんまじゃん。
戦前は、日本人の食卓に上る料理と言えば、「さ(砂糖)、し(塩)、す(酢)、せ(醤油(せおゆ))、そ(味噌)」で味つけされたものばかりで、今でもそれらを総称した料理は和食と呼ばれております。
戦後、新たな調味料としてカレー粉や中華風の調味料が当たり前に家庭に普及することで料理のバリエーションはぐっと広がりました。
それらは、お母さんが考案する「和製エスニック料理」、「和製中華料理」と呼ぶべきものなのかもしれません。
確かにエスニック料理なんだけど、確かに中華料理なんだけど、うちでしか食べられない。
そんな名無しの権兵衛料理がこれからも増え続けていくときっと楽しいでしょうね。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 鶏胸肉:100g
- 薄力粉:適宜
- 茸類(椎茸、しめじ、きくらげなど):適宜
- 刻み葱:適宜
- ごま油:少々
[調味料パート]
- 中華スープの素:3g
- オイスターソース:6g(小匙1)
- 砂糖:3g(小匙1)
- ポン酢:10g(小匙2)
【作り方】
- 鶏胸肉は5mmのそぎ切りにして薄力粉を薄くまぶします。茸類は食べ易い大きさに切ります(しめじは小房に分けます)。
- フライパンにごま油を敷いて鶏肉を加え、中火で両面きつね色になるまで焼きます。
- 2.に茸類と刻み葱を加えてさっと炒めます。
- 3.に[調味料パート]を加えて絡ませながら水気がなくなるまで炒めればできあがり。
【一口メモ】
- 中華風なのですが味の骨格にポン酢を持って来ているのでとてもさっぱりした仕上がりになっています。
- 人参や玉ねぎなどの野菜を加えるとボリュームアップ&栄養アップになると思います。
- 豆板醤か鷹の爪を加えてピリ辛にするのも楽しいですよ。