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牛肉の料理(洋食)

牛肉のガーリックトマト煮

僕の世代は今ではサザエさんやちびまる子ちゃんでさえ語られなくなった風物詩を目撃した最後の年代かもしれない──そう思うことがあります。

家の近所で楽器を鳴らしながら練り歩くチンドン屋さんを見たこともありますし正月には獅子舞がやって来ていました。

そして──お豆腐はお豆腐屋さんがラッパを吹きながら売りに来るものでした。

家の近所でスーパーマーケットを見かけるようになったのは少なくとも僕が10歳を過ぎた頃、小学校の4、5年生になっていたんじゃないかな。

それまでは食料品の買い出しといえば先に書いたお豆腐屋さんのようにトラックに乗ったおじさんが近所に売りに来たものを買うか市場(商店街という言葉もあまり聞かなかった)に行ってお肉屋さん、魚屋さん、八百屋さんを順々に回って買いそろえるというスタイルでした。

ひとつの店舗で一度に買い物を済ませられるスーパーマーケットに慣れた今ではとてもまどろっこしく思えるかもしれませんがこのスタイルにもメリットはあったのです。

僕自身は当時子供だったのでよくわかっていませんが今振り返って思うとしみじみそう思います。

  • どのお店も個人経営で仕入れから販売までご主人がやらないといけなかったので扱う商品に対する知識や目利きがハンパなく凄かった。
  • 仕入れルートもスーパーに比べてシンプルで生産地や卸売市場から直接仕入れてくるので中間コストを省ける分安かった。
  • そして何より欲しいものを欲しい分量だけ買うことができた──スーパーは商品をパックなどに詰められて売り込む分量をお店が決めちゃいますが個人商店は量り売りが基本。お肉屋さんでも「豚こまを100グラムください」と言えば秤で100グラム分計って売ってくれたものです。

お店の人と仲良くなっておけばちょっとした無理は聞いてもらえたりもしましたしね。

諸物価高騰が続く令和の今こそこの買い物スタイルがもっと見直されるべきと僕は思っています。

で、思うだけでなく日々の買い物で実践していて調味料などは大量仕入れで値段を抑えられるスーパーで肉、魚、野菜などは個人商店で必要な量だけ買うという方式にシフトして家計を抑え込んでいたりします。

牛肉などもスーパーのパックで買えばどうしたって1コインをオーバーしちゃうのですが精肉店でオーストラリア産などの安いやつを「100グラムください」と注文すればこんな料理も日常的に作れたりするのです。

【材料】(1人分) 

調理時間:16分-

  • 牛こま(または牛もも肉):100~120g
  • 茄子:半本
  • エリンギ:小ぶりのもの1本
  • にんにく:ひとかけ
  • オリーブオイル:12g(大匙1)
  • トマト缶(ダイスカット):150g

[調味料パート]

  • 塩:1g(小匙1/6)
  • コンソメスープの素(顆粒):小匙1
  • 粗挽きブラックペッパー:少々

【作り方】

  1. 牛こまは食べやすい大きさに切ります。茄子は5mm厚の半月切りにします。エリンギは短冊切りにします(傘も細切りにします)。にんにくはみじん切りにします。
  2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを合わせて弱火にかけます。香りが立ってきたら牛肉を加えて色が変わるまで焼きます。更に茄子、エリンギを加えて油を吸わせながら1分炒めます。
  3. 2.にトマトを加えて蓋をし弱めの中火で7分煮込みます。蓋を取って[調味料パート]を加え再度蓋をして3分煮こめばできあがり。

【一口メモ】

  • にんにくの風味がしっかり利いたトマト煮はけっこうクセになってハマる味です。好き嫌いが出にくい料理なので家族からの注文が多いご家庭には特におススメかも。
  • 風味の要は料理名の通りにんにく。これをたっぷり使うと食欲を刺激される一皿に仕上がります。
  • ハンバーグや豚の生姜焼きのようにお肉の量がダイレクトにわかってしまう料理ではないので多少お肉の量が少なくてもバレにくい!──というのもこの料理の魅力だったりします。その分、レンチンしたじゃがいもをプラスするなどすればボリュームアップも図れますよ。
  • 辛いのが平気な方は小口切りにした鷹の爪を加えてアラビアータ風のピリ辛にするのもありです。トマト系のパスタソースのレシピを参考にいろいろ工夫してみてください。

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