料理を覚えたてだった1980年代中頃のこと、どこのメーカーから発売されたのか記憶が定かではないのですが世界の洋食を手軽に作れる商品が新発売されました。
要はカレーのルウのような感覚でボルシチだのブイヤベースだのが作れるというコンセプトの商品だったと思います。
そのラインナップの中に「ビーフストロガノフ」という聞いたことのない料理がありました。
パッケージを読んでみるとロシア料理らしい。
考案されたのは18世紀から19世紀あたり。
日本で言えば江戸時代の後期ですね。
誕生のいきさつも諸説あって、ストロガノフさんという貴族が夜中に小腹が空いたので料理長を起こしてありあわせの材料で夜食として作らせただの、年老いた当主が歯を悪くして大好きな牛肉が食べられなくなったので肉を柔らかく煮る料理を考案したとも言われています。
とまれ、今も昔も新しいもの好きな僕はすぐに飛びついちゃいました。
なけなしの生活費を捻出して牛肉を買いこんでさっそく作っりましたっけ。
美味しかったな。
そのパッケージのルウはトマトベースの茶色いシチューができあがるもので生クリームを主体にした白いソースを添えるスタイルでした。
それから長いことあの料理を食べるにはルウのパッケージを買ってこないといけないと僕は思いこんでいたのですが、結婚して自分で料理をするようになってから実は自分で作れるということを知りました。
ネットのおかげで更にいろいろなレシピに触れることができますのでこんな色違いのストロガノフ料理にも近頃は挑戦したりしています。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- 牛バラ肉スライス:200g
- 玉ねぎ:1/2個
- 茄子:1本
- バター:12g(大匙1)
- 薄力粉:9g(大匙1)
- 塩、ブラックペッパー:適宜
- おろしにんにく:ひとかけ分
[スープパート]
- 牛乳:150g(3/4カップ)
- 水:75g(75ml)
- コンソメの素(顆粒):4g
【作り方】
- 牛肉は食べやすい大きさに切ります。茄子はがくを取って横半分に切り更に6つ割にします。玉ねぎは櫛形に切ります。
- フライパンにバターと玉ねぎを入れて中火にかけ玉ねぎがしんなりするまで炒めます。更に牛肉、茄子を加えて肉の色が変わったら薄力粉を加えてまぶすように炒めます。
- 2.に[スープパート]を加えてひと煮立ちさせ3分煮込みます。味を見て物足りなければ塩、ブラックペッパーで味を整えます。仕上げにおろしにんにくを加えてさっと混ぜればできあがり。
【一口メモ】
- いわゆる「フライパンひとつでできる」お手軽な洋食です。そのわりに味は本格派。生クリームなど高価な食材は使っていませんがバターと牛乳で十分コクが出せます。
- お好みでマッシュルームやしめじなどの茸類を加えても美味しいですよ。
- 本式にはサワークリームを添えて供します。酸味の強いクリームを加えるとさっぱりした風味に味変してなかなか楽しいのです。