僕が大学時代を過ごした1980年代のビジネスキーワードは「わがまま」でした。
それまでの「人並みの生活ができることが幸せ」と思われていた時代から「どんどんわがままを言って良いんだよ」という時代にシフトしていくのを肌で感じていました。
そしてその「わがまま」を満たしてくれるサービスを享受することが一種のステータスシンボルになっていた気がします。
たとえばそれを象徴するようなキャッチフレーズに「日本のわがまま運びます」というのがありました。
ヤマト運輸が打ち出したCMのキャッチフレーズでこのコンセプトの下「手ぶらでスキーに行きたい」、「ゴルフ帰りに荷物は持ちたくない」、「新鮮なお肉や魚が食べたい」なんていうわがままを満たすサービスが次々に登場しました。
そういえば研究室の後輩に『マリオン』というニックネームを付けられた子がいましたがあれも由来は「わがまま」でした。
お金持ちのボンボンを具現化したような子でアニメに出てきそうなキャラ。
ニックネームの由来は三菱から出されたマリオンという自動車のニックネームが「わがままマリオン」だったのです^^;
彼の食べ物の嗜好が変わっていてお肉なら牛、豚、鶏肉の順に美味しいというのです。
「なんで?」って訊くと「その順に値段が高いから。高ければ美味しい」という明快な答え。
あそこまで徹底しているというのはある意味凄かった。
その時代の申し子なのか夕飯のおかずに肉が入っていないと機嫌が悪くなるご主人というのが世の中にはけっこういると聞いたことがあります。
けどね、あれから30年。1周回って原点回帰。
三丁目の夕日の時代に出される夕飯のようなこんなおかずをしみじみ美味しいと思う時代がまた巡ってきている気がするんですよね。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- こんにゃく:半丁
- 納豆:1パック
- 鷹の爪:半本
[煮汁パート]
- 出汁汁:80g
- 濃口醤油:9g
- 酒:5g
- 味醂:9g
【作り方】
- こんにゃくは大ぶりのスプーンで削ぐように切ります。納豆は添付のタレ、辛子を加えてよく練っておきます。鷹の爪はキッチンばさみで小口切りにします。
- フライパンにごま油と鷹の爪を入れて中火にかけます。これにこんにゃくを入れて2分炒めます。
- 2.に[煮汁パート]を加えて3分煮込みます。器に移して納豆を加えてよく混ぜればできあがり。
【一口メモ】
- 醤油辛くてピリ辛といういかにもな日本のお惣菜って感じです。ただ、納豆が加わることで風味が深くなり結構クセになる味でした。
- 大豆製品である納豆にこんにゃく芋。お肉は入っていないけれど栄養価の高い小鉢です。家族のためにはホントはこういったおかずが好ましい気がするのですが。
- 辛いのが苦手な方、小さいお子さんがいらっしゃるご家庭では鷹の爪を抜いて砂糖を3g(小匙1)加えてください。甘辛い味のほうがウケが良くなるかもです。
- こんにゃくを使ったレシピなら「こんにゃくのサイコロステーキ」なんかもオススメですよ。