申し合わせたわけでもないのに、「中身がまる被りする」という現象は世の中でしばしば起きるようです。
とあるミステリー作家の悲劇的エピソード。
満を辞して書きあげてきた長編の仕上げ作業に差し掛かった頃、新作のあとがきの仕事を請けたのです。
回ってきた新作を読んでびっくり、「今書いている小説と仕掛けがまる被りしている」。
書きかけの小説は泣く泣くボツ。
爾来、彼はその新作の作者、東野圭吾が嫌いになったとか(^^;
逆に「申し合わせたわけでもないのにまる被り」のように見えて、まる被りにちゃんと理由があるケースもあります。
あまり日本食に詳しくないスペイン人に南蛮漬けを出したらきっとこういうでしょう。
「これエスカベッシュじゃん」
こちらはエスカベッシュが本家。
南蛮貿易で渡来したその料理に日本人が南蛮漬けという名を付けたのです。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分(漬け込む時間は含めていません)-
- ベビーホタテ:150g
- 強力粉(なければ薄力粉):少々
- 玉ねぎ:1/4個
- 人参:3cm
- 揚げ油:54g(大匙4)
[漬け汁パート]
- アップルビネガー又はワインビネガー(なければ酢):45g(大匙3)
- オリーブオイル:39g(大匙)
- はちみつ:7g(小匙1)
- 塩:ひとつまみ
- ブラックペッパー:少々
- おろしにんにく:ひとかけ分
【作り方】
- 揚げ油をフライパンに入れて170度に加熱します。(パン粉を入れると一瞬底まで沈んですぐ浮いてくる頃合い)
- 1.をやっている間に玉ねぎは細切りにします。人参は縦に千切りにします。ベビーホタテに強力粉を薄くまぶします。
- ベビーホタテを1.に入れて3分揚げ焼きにします。途中、1分半でひっくり返します。
- 3.をやっている間に器に[漬け汁パート]を合わせてよく混ぜ、玉ねぎ、人参を加えてよく和えます。
- 3.をかす揚げで掬って油をよく切り、4.に加えよく和えます。冷蔵庫で1時間以上漬け込めばできあがり。
【一口メモ】
- 揚げ焼きした帆立貝の香ばしさが酸味の強い甘酢とよく合っています。鷹の爪のあとを引く辛さもクセになりそう。
- 南蛮漬けは肉や小あじなどの小魚を使うのが定番ですが、貝の剥き身を使っても美味しくできました。
- 僕は辛い方が好きなので鷹の爪を入れますが苦手な方は入れないほうがオススメ。このレシピはかなりマイルドな風味になってます。
- 一緒に漬け込む野菜にセロリ、パセリなど洋風の香草を使うと南蛮漬けから離れて、よりエスカベッシュらしくなります。