夕ご飯にこんな料理を出されたら渋い顔をするご主人はけっこういるんじゃないでしょうか?
けど、そんなお父さんがたとえば京都に旅行して名の通ったおばんざいのお店でそれなりに良いお値段が付いているこの料理が出されたらありがたがって頂いたりしたりしてね^^;
人間心理というのは面白いものです。
そういう人はお料理の味をありがたがらずに値札をありがたがっているんじゃないかしらんなんて意地の悪いことを考えたくなります。
そもそも奥さんが作る料理はプライスレスなんて考えてたらダメです。
料理にかける手間もヒマも本来はお給金を出してしかるべき労働なんですから。
京都のおばんざいはお番菜、お晩菜、お万菜などの字が充てられる昔ながらのお惣菜の総称です。
だから本来は銘店の板長さんが腕を振るうようなものではなく主婦歴何十年のおばあちゃんが作ってこそ値打ちがあると思うのですがなんか高級料理化しちゃってますね。
久しぶりの関西。ちょっと原点に立ち返るべくこんなおばんざいを作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:70分-
- 根菜類:里芋、大根、人参、ごぼうなどありあわせで適宜
- 薄揚げ:1/4丁
- 昆布出汁:300g(カップ1.5)
[調味料パート]
- 薄口醤油:9g(大匙1/2)
- 砂糖:3g(小匙1)
【作り方】
- 水300gに細かい切込みを入れた昆布を浸け1時間置きます。
- 1.をやっている間に大根はかつらに剥いていちょう切りにし5分下茹でします。ごぼうはささがきにして水に晒します。里芋は皮を剥いてぬめりを洗い流します。人参はいちょう切りに、薄揚げは5mm幅の小口切りにします。
- 1.を中火にかけて煮立つ寸前に昆布を抜いて2.と[調味料パート]を加えます。火を弱めて蓋をし、10分煮ればできあがり。
【一口メモ】
- ごく薄い味付けなので物足りなく感じるかもしれません。けど、3口目くらいで「美味しい」と感じられます。味が薄いぶん昆布の出汁の旨みや根菜の甘みがしっかり楽しめる1杯なのです。
- オリジナルのレシピは実はもっと濃い味付けでおそらく出汁もかつおだしを使っていると思うのですが関西人にはこんな味付けの方が合っている気がします。
- 更にオリジナルでは豚肉を入れているのですが動物性のものは余計に感じたので抜きました。
- お好みで七味唐辛子をかけても美味しいですよ。