どこにでもあるような洋食店が週に一度、土曜の日に異世界とつながるという異色の料理アニメ「異世界食堂」は結構お気に入りで毎週楽しく観ていました。
騎士や妖精、ドワーフや魔法使いなど異世界の住人たちがありふれた洋食をおっかなびっくり舌鼓を打つギャップがツボでした。
その中のエピソードで、店員になった魔族のアレッタに店主がじゃがいものふかし方を教えるという1シーンがありました。
どうやら異世界には「蒸す」という調理技術がないらしい。
けど、それについては笑ってばかりもいられません。
当節、家で「蒸す」という調理をすることはとみに衰退していると思うのです。
ネットのレシピを見ても「○○蒸し」という名前なのに電子レンジでチンします。
なんて平気で書いていたりするし。
当たり前ですけど、蒸すのとレンチンは火の通り方が全く違いますから別の料理になっちゃいます。
蒸し器やせいろを出してきて料理をするのは確かに面倒。
けど、蒸気で優しく火を通してあの柔らかくふっくらと仕上がる蒸し料理は他の調理法では味わえない美味しさがあります。
ということで、蒸し料理を後世に残すべく(?)レシピを1つ書いておきます。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- れんこん:1節(200g)
- 海老:数尾
- 柚子胡椒:少々
[団子パート]
- 片栗粉:18g(大匙2)
- 塩:2g(小匙1/3)
[あんパート]
- 片栗粉:9g(大匙1)
- だし汁(かつおだし):
- 薄口醤油:6g(小匙1)
- 味醂:18g(大匙1)
【作り方】
- れんこんはあら目のおろし金(できれば鬼おろし)ですりおろしザルにあけて自然に水を切ります。 ※絞ると水気と一緒にデンプンが流れてしまい固まらなくなるのであくまで自然に水切りします。
- 1.をやっている間に海老は殻と背わたを取り酒、片栗粉少々(分量外)をまぶして4等分します。
- 1.の水気を切ってボウルに移し[団子パート]と合わせてよく和えます。これに2.を加えて6当分し、団子状に丸めて蒸し器またはせいろに入るサイズの耐熱皿に並べます。
- 3.を蒸気が上がった蒸し器またはせいろに入れ強火で10分蒸します。
- 4.をやっている間に[あんパート]の片栗粉以外を小鍋に合わせてひと煮立ちさせ少量の水(分量外)で溶いた片栗粉を加えてとろみを付けます。
- 4.を器に盛り付け5.をたっぷり回しがければできあがり。お好みで柚子胡椒をちょんと載せます。
【一口メモ】
- はんなりとして優しい味。れんこんの甘みと海老の甘みが良い調和になっています。粗くすりおろせばれんこんのしゃくしゃくとした食感が舌に載って良いアクセントになりますよ。
- お好みで青みの野菜、さやいんげんや枝豆などを加えても楽しいです。
- れんこんは冬が旬の根菜ですので餡に柚子の果汁を加えて柚子の皮の細切りを散らせば、より季節を演出できて1ランク上のごちそうに仕上がります。