こと肉料理の味付けに関して、和食は歴史が浅くその研究は道半ばといった印象を拭えません。
肉じゃがにしろすき焼きにしろ基本的には醤油ベースの割り下で甘辛く味付けするという方向性になっちゃっています。
せいぜい、醤油を味噌に変えてみるといったアレンジが見られるくらいかな。
とはいえ、醤油や味噌は肉と非常に相性の良い調味料なので洋食の世界でもちょくちょく隠し味に使われたりするので侮れないのですが。
その点、肉料理文化の歴史が長い洋食は味付けもバリエーション豊富で洗練されています。
味付けの基本は塩とスパイス。
数多ある香辛料の中からどういった配合にすればどういう効果があるか研究され尽くされている感があります。
それでも未だ道半ばこれからも研究は続いていくんでしょうね。
洋食で肉料理に使われるソースのもうひとつの特徴は他の食材を加工して加えること。
殊に果物を使ったソースは華やかです。
オレンジ、ベリー、いちじく、洋梨、栗などデザートのイメージが強い果物ですが肉と組み合わせると全く別の顔を見せてくれます。
この桃のソースもそんな果物のソースのひとつ簡単に作れるのにいつもの肉料理をレストランで出される一皿に変身させてくれるんですよ。
【材料】(数人分)
-調理時間:7分-
- 桃缶(桃&パイン缶でも可):1缶
- バター:12g(大匙1)
- 白ワイン:30g
- 塩:1g(小匙1/6)
- 肉料理:今回はポークステーキ
【作り方】
- 桃缶をシロップごとミキサーに入れて粉砕しドロリとしたジュースにします。
- フライパンにバターを入れて中火にかけ融けだしたら1.を加えてひと煮立ちさせます。
- 2.に白ワイン、塩を加えて半分の量になるくらいまで煮詰めてとろみがついたらできあがり。お好みの肉料理にかけて頂きます。
【一口メモ】
- 思ったほど甘くありません。適度な塩気と相まって濃厚な風味がお肉とよく合います。これはクセになりそう。
- 桃缶オンリーも良いですが桃とパインの缶詰を使うと酸味がプラスされてより爽やかなソースになります。オレンジをプラスしても楽しいですよ。
- スパイスを合わせるとしたらオススメは粗挽きのブラックペッパー。荒々しくもすっと伸びる香りがお肉によく合います。
- 写真では三つ葉を添えていますが香りの強い香草がガルニチュール(付け合せ)としてはオススメ。やや重めな肉とソースを香草の清涼感が和らげてくれます。大葉なんかは定番。春なら木の芽というのもありですね。
- お肉はステーキのスタイル以外に薄切り肉を炒めたり焼き肉のソースにしても楽しいですよ。