よく嫁に笑われるのですが僕は朝ごはんを食べながら「お昼ごはん何にしよっか?」とつぶやいたり、お昼ごはんを食べながら「晩ごはん何が食べたい?」と訊いたりする癖があります。
まあこれでは、嫁に「年中、食べることしか考えてないみたい」と思われても仕方がないっすね。
だいたいそういうつぶやきをしている時は脳内でいろいろな料理がスライドショーのように現れては消えています。
「いや、パスタは一昨日食べたばかりじゃん」 「いやいや、ご飯ものは昨夜炒飯を作ったでしょ」 という具合に「提案をする僕」と「(提案を)却下する僕」が脳内で押し問答を繰り返しているのです。
冷静に考えるとちょっとシュールかも。
で、最終的に「蕎麦にしようか」と案が煮詰まってくると具体的にどんな蕎麦が食べたいか吟味が始まります。
蕎麦の構成要素は3つ。麺とつゆとトッピング(具材)です。
このうち、蕎麦は自分で打つわけではないので市販の乾麺で固定するとして……
つゆは昨夜のカレーあんかけが美味しかったエスニック風にしてみようか。
トッピングは鯖が冷蔵庫にあったな。
けど、そのまま使うと青臭さが鼻につくかも。
よし、こっちもカレーをまぶして臭みを抑えよう。
てな具合に考えて気がつくと新しいアレンジ料理がひとつ出来上がったりするのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:20分-
- 蕎麦(乾麺):1束
- 鯖:半身
- カレー粉:適宜
- 刻みネギ:少々
[つゆパート]
- 水:300g(1.5カップ)
- カツオ出汁の素(顆粒):濃いめの分量
- めんつゆ:規定量(自家製蕎麦の本返しなら大匙2)
- カレー粉:大匙1
- 水溶き片栗粉:9g分
【作り方】
- さばは骨を抜き塩(分量外)を振って10分休ませます。これにカレー粉を薄くまぶして魚焼きのグリルで10分焼きます。焼き上がったら4等分しておきます。
- 1.をやっている間に蕎麦を規定時間茹でます。[つゆパート]の水溶き片栗粉以外を小鍋に合わせてひと煮立ちさせ水溶き片栗粉でとろみを付けます。
- 蕎麦をざるに揚げて流水で締めます。丼に蕎麦を入れ[つゆパート]を注ぎ、サバをトッピングします。刻みネギを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- カレーのホットな辛さが体を芯から温めてくれます。冬場には特にありがたいごちそうです。サバの臭みが殆ど感じられないのもカレーの手柄ですね。
- この料理はどうしてもサバを焼き上げるまでに20分かかります。この間に蕎麦とつゆの支度をして待ち受けると段取り良く作ることができますよ。
- このレシピは蕎麦の構成要素を「麺」、「つゆ」、「トッピング(具材)」に分解してそれぞれをどうするか、互いの相性はどうかを考えながら決めて再合成して組み立てました。料理のアレンジに迷ったら一度その料理を構成要素に分解するというのはオススメの手法です。
- サバはささみなどに替えても美味しく作れると思いますよ。あるいは豚ロースに片栗粉をまぶしてカレー風味を付けて焼いたものを使ってもパワフルな一杯になりそう。