関西に戻って来て個人商店のお肉屋さんで買い物をするようになって思い出したことがあります。
──お肉は種類によって売られる単位が違うんだった。
スーパーでお肉を買う場合は最初からパックに詰められていて貼付されているシールに「100gあたりの値段」、「このお肉の重さ」、「このお肉の値段」が印刷されています。
つまりスーパーで売っているお肉はパック単位──お肉を何パック買うかという買い物になるんですね。
僕の頭の中でもそれが当たり前になっていたのですが件(くだん)のお肉屋さんは量り売りなのです。
ショーケースの中のお肉を選んで「それを〇グラムくださいな」というのが買い物の流れです。
グラム数は100グラムとか200グラムと切りの良い単位で注文するのが普通ですが、やろうと思えば「ミンチを50グラムくださいな」と言っても売ってくれると思います。
スーパーのパック詰めのお肉はたいてい自分が欲しい量にマッチしていないことが多いので買い過ぎになりがちだったのですがこのお店で買うようになってから丁度ほしい量だけ買えるようになったのでお気に入りです。
ただし! これが適用できるのは牛肉や豚肉のみ。
鶏肉はまた買い物の単位が違います。
「鶏もも肉を100グラムくださいな」と言ってもお肉をカットして100グラム分売ってくれるわけではありません。
もも肉や胸肉は1羽分、まるっと買う必要があってその単位は1枚、2枚になります。
これが最初に書いた「お肉は種類によって売られる単位が違うんだった。」ということです。
そういえば鶏肉だけはこういう買い方をするんだったと思い出しました。
レバーや砂肝などの内臓は量り売りしてくれるんですけどね。
で、ささみの場合も同じ考え方になるのですが単位が「枚」から「本」に変わります。
「ささみを4本くださいな」といった感じ。
自分の欲しい量(=グラム)と合わないこともあるのがちょっと残念な感じなのですがこの「本」単位でささみを購入するシステムにもメリットはあります。
それは買って帰って使いだしたときにお肉の残量がとても分かりやすいこと。
たとえば豚肉なら「200グラム買ってきて今150グラム使ったからあと50グラムくらい残っているはず」と考えるところをささみなら「4本買ってきて昨夜2本使ったからあと2本残っているな」となるわけです。
冷蔵庫内の在庫管理の観点からすれば良いシステムと言えますね。
……なんてことを考えながら冷蔵庫を開けるとちゃんとささみが2本残っていました。
ちょうど揚げ物を食べたい気分だったのですが近頃ちょっとカロリー摂取量が気になっていたのでこんな料理にしてみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 鶏ささみ:2本
- マヨネーズ:適宜
- 揚げ油:48g(大匙4)
- キャベツ:2枚
[衣パート]
- パン粉:適宜
- 塩:ひとつまみ
- カレー粉:小匙1/2
- ケイジャンスパイス(なければチリペッパー):小匙1/2
【作り方】
- フライパンに揚げ油を入れて170度に温めます。待っている間に[衣パート]を合わせてよく混ぜバットに広げておきます。ささみは観音開きにして少量の水で伸ばしたマヨネーズをまぶします。これに[衣パート]を付けます。
- 1.のフライパンが温まったらささみを重ならないように並べて入れ1分半揚げ焼きにします。ささみをひっくり返して更に1分半揚げ焼きにして引き揚げ油をよく切ります。
- 2.と並行してキャベツを1分半水(分量外)に浸けしっかり水切りします。キャベツの側面をそぐように包丁を入れて千切りにします。 ※キャベツの上ではなく側面に刃先を当てる感覚でそぎ切りにすると糸のように細い千切りにできます。
- お皿に千切りキャベツを盛り付けそれに被せるように2.を盛り付ければできあがり。
【一口メモ】
- カレーを軸にした辛味のあるスパイス風味なので夏向きのお惣菜だと思います。揚げ焼きにしているので脂っこくなく衣はサクサク、中はジューシーなのも良き。ちなみにささみは鶏肉の中で最も脂肪分の少ない部位です。
- 下味はそこそこ付いているので塩分摂取の観点からするとそのまま食べるのがおススメです。それでは物足りないなという方はチリソースやサルサソースなどホット系のソースをかけてください。
- ささみの代わりに鶏むね肉でも美味しくできます。また衣に入れるスパイスはお好みでいろいろ変えると風味が変わって楽しいですよ。ブラックペッパーをたっぷり入れた胡椒風味や粉山椒を使った和風などおススメです。
- 付け合わせはキャベツ以外にサラダに使えるものならなんでもあり。ミニトマトやきゅうりなど冷蔵庫の中身と相談しながら見繕ってください。変わったところでは沢庵などの漬物を細切りにして添えるのもありです。ピクルス的で美味しいですよ。