サラリーマンを引退してはや1年が過ぎました。
引退生活はサラリーマン時代と違ってわりと単調になりがちなので生活にメリハリを持たせるべくいろいろなお楽しみイベントを定期的に開催するようにしています。
その一環として「月に一度、第一水曜日に馴染みの焼鳥屋に行く」というイベントを設定しました。
別に月に1回でなくても2週に1回とか毎週水曜日とかにしても良かったのですがあまり頻繁にイベントを開催すると特別感が損なわれると思ってこのインターバルを採用しました。
要は毎月夏休みがあったらありがたみが薄れるしゴールデンウィークやお正月も楽しみじゃなくなるんじゃないかなといった感覚です。
で、今月も第一水曜に電車に乗って焼鳥屋にGO。
とりあえず生と今月のおすすめというメニューを注文したらさっそく冷蔵庫からお通しが出てきました。
夏場は冷たいお通しが嬉しいですね。
出てきた料理は煮物──砂肝の煮物でした。
薄くスライスした砂肝を醤油ベースの出汁で煮て生姜が利かせてありました。
ひんやり冷たい煮物は舌に心地よく甘辛い味も絶妙だったのですが何より砂肝って煮物にもできるんだという点に驚きました。
さすが鶏料理専門の飲食店。
面白いことを考えるなぁ。
砂肝といえば焼鳥屋では串に刺して炭火焼きにするイメージが強いですがそういえば過去にも変わった調理法に出逢って驚かされたことがあります。
僕が社会人数年目だった頃。
職場の先輩が馴染みの焼鳥屋で大将にわがままを言ってメニューにない料理を頼んだことがあったのです。
「砂肝を唐揚げにしてポン酢で食べたい」
僕もお相伴に預かったのですがにんにくをたっぷり使った衣をまとわせてからりと揚げたその料理はめっちゃ美味しくてポン酢との相性もばっちり。
何より急な注文にも臆せず即興でこの完成度の料理を出した大将の腕に感服しました。
ちなみにその唐揚げは客の間で評判になり、あっという間にレギュラーメニュー化。
「ずりからポン酢」と名付けられました。
ずりは焼鳥屋の符丁で砂ずり(砂肝)を指す言葉です。
あるいはそのずりからポン酢誕生から20年ばかり過ぎた頃。
仕事が圧して遅めの帰宅。
駅からの道すがら今夜のつまみでも買っていきましょうとセブンイレブンに立ち寄ったのですがそこで運命の出会いを果たしました。
「新商品! 砂肝の黒胡椒焼き」
新商品というからには僕が口にしたことがない未知の味がするはず。
これは試してみるっきゃないと迷わず購入。
帰宅後レンチンしていただいたのですがブラックペッパーがめっちゃ利いていて旨い!
すっかり虜になってしまいました。
で、それからしばらくはセブンイレブンに足しげく通って件の黒胡椒焼きばかり買っておりました……
だったら普通の人のあるあるなのでしょうけどそこはいかにも僕らしい行動に出ちゃった。
つまり食べた味のイメージから調味料を想像して再現しちゃったのですね。
なので僕が取った行動は「それからしばらくはお肉屋さんに足しげく通って砂肝を購入。件の黒胡椒焼きばかり作っておりました」だったりします。
らしいなぁw
過日、ネットでまたまた砂肝を使ったレシピを発見。
「砂肝のねぎ塩レモンペッパー」。
黒胡椒焼きは醤油ベースの味付けでしたがねぎと塩レモンですと?
旨いに決まってるやん。
かくしてまた未知の砂肝料理と出会いを果たしたのでありました。
【材料】(1人分)
-調理時間:8分-
- 砂肝:100g
- 白ネギ:10cm
- ごま油:4g(小匙1)
- レモン果汁:5g(小匙1)
- 粗挽きブラックペッパー:適宜(たっぷりめがおススメ)
[砂肝の下味パート]
- 酒:15g(大匙1)
- 塩:少々
[調味料パート]
- 鶏がらスープの素:小匙1/2
- おろしにんにく:ひとかけ分
- 塩、ブラックペーパー:少々
【作り方】
- 砂肝は3mm厚にスライスします。これと[砂肝の下味パート]を合わせてよく和えます。白ネギは小口切りにします。
- フライパンにごま油を入れて中火にかけます。これに砂肝を[砂肝の下味パート]ごと加え白ネギも加えて蓋をします。そのまま3分蒸し焼きにします。
- 2.に[調味料パート]を加えて砂肝の色が変わるまで炒めます。器に盛ってレモン果汁をかけ粗挽きブラックペッパーを振ればできあがり。
【一口メモ】
- 鉄板の葱と塩レモンを使ったさっぱり風味のおつまみ的お惣菜です。できたてを戴いても良いのですが夏場は冷蔵庫で冷やしてから戴くとごちそう感が増しますよ。
- 砂肝は焼鳥屋では串に刺して炭火焼にしているイメージがありますが薄くスライスすれば炒め物や煮物にも使えます。定番の味付けは醤油と砂糖に針生姜を合わせて甘辛く煮るのがおススメです。
- 主食材は砂肝の代わりにささみやもも肉を使っても美味しくできます。冷蔵庫の中身と相談しながら手持ちがあるもので作ってください。