「みなさんも料理に砂糖なんか使いませんよね?」
だいぶ前ですがネットの質問掲示板でこんなタイトルのスレッドを見かけました。
「えと、この人は何を言っているんだ?」と思ったものです。
面白そうだったので本文を読んだのですが投稿者の友人の彼女さんが料理に何でも砂糖を入れるから甘くて食べられないといった愚痴をその友人から聞かされたというものでした。
その上で
「料理に砂糖を入れるなんてありえない! みなさんもそう思うでしょ」
とえらく断言調で質問されておりました。
そのスレッドのレスにも同じ意見が複数ありましたがこの投稿者さんは普段料理をしないのかなという疑問でした。
あるいは子供の頃にお母さんが料理をしているのを見たことはないのかなと。
投稿された質問文は流ちょうな日本語で書かれていましたので間違いなく投稿者さんはネイティブ日本人だと思うのですが和食の世界では砂糖を多用します。
せめてこんな自信満々の投稿をする前に肉じゃがでも里芋の煮っころがしでもなんでも良いのでネットで日本料理のレシピをいくつかググってみたら良かったのになんて思いました──材料表に砂糖が含まれていないレシピはまずありませんから。
反面、欧米では料理に砂糖を使うことはレアケースです。
あちらでは和食がブームになっているみたいですが寿司飯や鰻のかば焼きに砂糖がどれほど使われているか知ったらドン引きするんじゃないかしらん。
ま、知らなければ「美味しい」と言って食べられているのですから知らないままで良いのでしょう。
実際美味しいと僕も感じますし。
そういえばとある板前さんに伺った和食の裏技が砂糖にまつわるものでした。
「料理のウケがイマイチと感じる時は心持ち(ほんの心持ち)砂糖を多めにするとウケが良くなるんですよ」
ですって。
『甘いは旨い』という言葉は至言なんじゃないかしらんと思ったものです。
欧米では料理に砂糖を使うことはレアケースと書きましたが甘い料理がないわけではありません。
例えばこの料理などは砂糖の代わりに蜂蜜をたっぷり使って照り焼き風の味に仕上げています。
こんな料理が好きな人はきっと『甘いは旨い』と考えているに違いない。
内心、ニマっと笑いながら夕飯を戴いておりました。
うん、甘くておいしい。
【材料】(1人分)
-調理時間:20分-
- 鶏もも肉:200g
[マリネパート]
- 塩:2g(小匙1/3)
- はちみつ:14g(小匙2)
- 粒マスタード:小匙2
- 粗挽きブラックペッパー:小匙1/2
【作り方】
- 鶏肉は皮付きのまま1cmの小口切りにします。ボウルに鶏肉と[マリネパート]を合わせてよく和えます。これを冷蔵庫に入れて1時間漬け込みます。
- オーブンを200度に予熱します。天板にクッキングシートを敷いて1.を重ならないように皮を下にして並べます。
- 予熱が完了したら天板を入れ10分焼きます。鶏肉をひっくり返して3分焼けばできあがり。
【一口メモ】
- 甘酸っぱくて美味しいっす。洋風の照り焼きチキンという感じ。ただ醤油は使っていないので日本の照り焼きとは別物でちょっと新鮮な風味。
- 夕飯のおかずにしても良いのですがやっぱビールが欲しくなります。晩酌のおつまみにぜひどうぞ。
- 付け合わせはサラダにできそうな葉野菜かミニトマトなどがおススメ。酸味の強いドレッシングを使うと主菜とのバランスがGOODです。
- 鶏の手羽中(スペアリブ)を使っても美味しく作れますよ。なんか余計に居酒屋メニューっぽくなりますが。