僕が小学生だった頃の給食は、まだ米飯がなくて、パン食ばかりでした。

大きなプラスチックケースに焼き立てのパンが何十個も詰められて配送されてくるのですが、パン自体が出す蒸気で、ともするとふやけてしまっているという難点がありました。
暖かい季節はまだしも、寒い真冬に、ふやけて冷たくなったパンを食べるのは、なかなか切ないものがありましたね。
そんな時に活躍するのが、教室の真ん中に設置されたストーブです。

この上にパンを載せておくと、程よくこんがりと焼けて、別物のような美味しさでした。
ただ、生徒数に対してストーブの上のスペースはあまりにも小さく、班ごとに日替わりでその“パン焼き権”をもらって、週に一度くらいこんがりパンが食べられるというシステムでした。
熱々のパンをほおばるクラスメートを横目で見ながら食べる、ふやけたパンは……
なんだか余計に切なかったな(笑)

この給食のパンの例のように、昔は暖房器具を調理器具にも使う例が多かったように思います。
というか、暖房とは別に、料理のためだけに火を熾すのが贅沢だったんでしょうね。
日本なら囲炉裏。
ヨーロッパならストーブ。
部屋を暖めるついでに鍋を温めたり、物を焼いたりするのが当たり前でした。

そんな暮らしに比べたら、今はエアコンの利いた部屋で、料理専用のコンロや電化製品を使って、あっという間に温かい料理が食べられるのですから、僕らの暮らしはずいぶんと贅沢になったものです。
かといって、今さらストーブでパンを焼きたいとは思いませんが……。
ただ、せめて今日のレシピのような温かい料理をいただく時くらいは、その贅沢をしみじみかみしめても良いかな──なんて、ちょっと思いました。
【材料】(1人分)
-調理時間:20分-
- 鶏もも肉:100g
- 白菜:3枚
- しめじ:1/4株
- 塩、ブラックペッパー:少々
- サラダ油:4g(小さじ1)
- バター:10g
- 薄力粉:9g(大さじ1)
[スープパート]
- 牛乳:100g(カップ1/2)
- 水:100g(カップ1/2)
- コンソメスープの素(顆粒):3g
- 塩:1g(小さじ1/6)
- ホワイトペッパー:少々
【作り方】
- 鶏肉は大き目のぶつ切りにし、塩、ブラックペッパーをまぶします。白菜は1cm幅に切ります。しめじは小房に分けます。
- フライパンにサラダ油を入れて中火にかけます。フライパンが温まったら鶏肉を入れてまんべんなく焼き色が付くまで焼きます。これにしめじを加えて30秒炒めます。
- 2.にバターを加えます。半ば溶けかかったら弱火にして薄力粉を加えて粉っぽさがなくなるまで混ぜながら炒めます。
- 3.に[スープパート]を加えてよく混ぜながらひと煮立ちさせます(とろみが付きます)。これに白菜を加えて蓋をし、弱火で10分煮ればできあがり。
【一口メモ】
- 寒い夜には何よりのごちそうです。熱々のうちに、ふうふうと吹きながら戴きましょう。
- 牛乳の代わりに豆乳を使うと、栄養価と旨味がぐっと増します。
- ちょっと和風寄りになりますが、千切りの生姜を加えると体がポカポカ温まりますよ。
- また、手持ちがあれば酒かすを20gくらい加えて、かす汁風にアレンジするのもおすすめです。

