「白髪ネギとサラミの細切りをフレンチドレッシングで和えてみました。ちょうど箸休めによいでしょう」
「こりゃあ、ありがたい。ちょうど口直しが欲しいと思っていたんだ」
水にさらした白髪ネギに残る辛みと、サラミソーセージの塩気。
それらがドレッシングによって一つの調和を生み出している。
プレーンクラッカーでもあればなおいいかもしれないと、ふと思ったところへ、それを見透かしたようにクラッカーを盛った小皿が差し出された。
北森鴻の短編連作小説、ビアバー「香菜里屋」シリーズ、『桜宵』に出てくる料理の再現レシピです。
サラミソーセージがなかったのでロースハムで作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:12分-
- 白ネギ:4cm
- ロースハム:2枚
[ドレッシングパート]
- オリーブオイル:12g(大匙1)
- 黒酢(なければ米酢):5g(小匙1)
- 塩:ひとつまみ
- ブラックペッパー:少々
【作り方】
- 白ネギはたて半分に切り芯の黄色い部分を除きます(これは炒め物など別の料理に使ってください)。残りの白い部分をごく細切りにし10分水に晒します。
- 1.をやっている間に[ドレッシングパート]を合わせてよく混ぜておきます。ロースハムは細切りにします。
- 1.をざるに揚げて水をよく切り、2.を加えて和えればできあがり。
【一口メモ】
- 手抜き料理に見えて意外にちゃんとした一品に仕上がっています。食材がシンプルなのでフレンチドレッシングの濃厚さが活きてますね。
- ドレッシングは「油はたっぷりと、酢はケチケチと、塩は賢く使え」と言われますが、配合を変えればまた趣も変わると思います。油や酢も種類を変えればがらりと雰囲気の変わった料理になるかも。いろいろ試してみて下さい。
- どんなに酔っていても簡単に作れちゃうので特に呑んでいて何か口寂しくなったときなどにお薦めです。