結婚したての頃、嫁にはずいぶん嫌がられましたが新居の近くにあった居酒屋にちょいちょい寄り道してから帰っていました(をい)。
関西学院大学のお膝元というロケーションもあってか大学のセンセイをはじめとして常連はアカデミックな人が多かったせいか、呑みながら交わす会話はしばしば議論に発展してことの真偽をはっきりさせたくなるなんて局面がよくありました。
今ならスマホをいじってGoogle大先生に訊けば済む話ですが時代はまもなく21世紀を迎えようとする1990年代後半のこと。
どっちの言っていることが正しいか気になってもやっとしてしまいます。
そんな時はご主人のはからいで店の奥に常備してあった広辞苑とイミダスが大活躍してましたっけ(居酒屋にそんなものが置いてあるのが笑えますが)。
その店の人気メニューに野菜のチーズ焼きがありました。
野菜の種類は茄子とトマトの2種類から選べてそれぞれ「ナスっちー」、「トマトっちー」と呼ばれておりました。
バターを敷いたフライパンでチーズを載せた野菜を蒸し焼きにする料理。
今考えると家でも簡単に作れそうですが肴にはもってこいの1品でした。
地酒の純米酒が1杯350円なんて破格の安さでご主人の気前の良さをみんなありがたがっていたのですが──それが災いして店は赤字に傾き、しまいにはたたむことになってしまったのはなんとも残念。
今でも思い出のトマトっちーなど作っては、かけがえのない思い出を懐かしむことがあります。
冷蔵庫にじゃがいもがたっぷり。
特売で買ってきた豚バラ肉。
その店のことを思い出したわけでもないのですがふと、これにチーズを載せたらどんな料理になるだろうと思ってしまったのです。
【材料】(2人分)
-調理時間:12分-
- 豚バラ肉(ブロックがオススメ):200g
- じゃがいも:2個
- にんにく:ひとかけ
- バター:10g
- スライスチーズ(とろけるタイプ):1枚
- ドライパセリ:少々
[調味料パート]
- コンソメの素:3g
- 塩:2g(小匙1/3)
- ブラックペッパー:少々
【作り方】
- 豚肉は食べやすい大きさに切ります。じゃがいもは皮を剥いて櫛形に切り電子レンジで2分チンしておきます。にんにくはみじん切りにします。スライスチーズは6~8等分にしておきます。
- フライパンにバターとにんにくを入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら豚肉を加えて焼き色が付くまで焼きます。
- 2.にじゃがいもと[調味料パート]を加えて和えるように炒めます。これにチーズを載せて蓋をし、弱火で3分蒸し焼きにすればできあがり。お皿に盛ってドライパセリを散らして戴きます。
【一口メモ】
- コンソメの素が良い仕事をしています。元々はお湯で溶かしてスープにするアイテムですが普通に調味料としても使えるんだなと再認識しました。
- お好みでコーンなど加えても美味しいですよ。
- 手持ちがあれば[調味料パート]にマスタードを加えてください。刺激的な酸味がプラスされて箸が進みます。