世の中には調理をしない飲食店というのがあるらしいです。
例えば全国津々浦々のレトルトカレーをそろえたカレースタンド。
食べたいレトルトをオーダーすると温めてご飯にかけて出してくれるらしい。
以前、JR渋谷駅構内で見かけたのはラ王の立ち食いラーメン屋。
注文すると袋入りの日清ラ王を茹でて具材を載っけて出してくれる店でした。
不遜な言い方かもだけど寿司屋だって見方を変えると酢飯に刺身を載せて出すだけで何も調理をしているわけではないとも言えます。
唯一調理しているのは卵焼きぐらい。
寿司屋で最初に頼むのは「玉」だなんて通ぶっていうのは板前の調理技術を確かめるのにうってつけだからだったりします。
同様に缶詰バーと呼ばれるお店がけっこうあちこちにあります。
こちらは定番からレアものまで何十種類もの缶詰が揃えてあってそれを肴に酒を飲む店です。
これら「調理をしない飲食店」を揶揄する人は一定数いそうな気がしますが案外繁盛しているのは扱っているレトルトカレーやインスタントラーメンや缶詰の出来が良いからでしょう。
調理しないと料理とは呼べないなんて誰が決めた?
美味しければ何の問題もないじゃん。
そんな風に思う人たちがファンになって店を支えているんでしょうね。
2023年のおせちは低価格&省エネ。
格安の素材で、調理をする必要のないおせちをいろいろ研究しました。
この料理もそのひとつ。
缶詰だっておせちのラインナップになり得るのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:15分-
- ホタテの燻製缶:1缶
- 玉ねぎ:1/8個
- オリーブオイル:8g(小匙2)
- 白ワインビネガー(なければレモン果汁):5g(小匙1)
- 鷹の爪:半本
- 塩:ひとつまみ
- 粗挽きブラックペパー:少々
【作り方】
- 玉ねぎを薄くスライスしてまな板の上に重ならないように広げて10分空気に晒します。鷹の爪は小口切りにします。
- 1.をやっている間に缶詰を開けて漬け汁ごと器に移し玉ねぎ以外の材料と合わせてよく和えます。
- 2.に玉ねぎを加えてよく和えればできあがり。
【一口メモ】
- 失敗知らずの缶詰料理。けどめっちゃ美味しいのは素材缶自体がよくできた完成品の料理だからだと思います。
- 玉ねぎの辛味抜きに水にさらす技法がありますがそれでは玉ねぎが持つ旨味まで水に流れ出てしまいます。空気に晒すことで辛味だけ抜くことができるのでおススメのテクですよ。
- ちょっと気取った器に盛ればおしゃれなオードブルに変身。誰も缶詰で作ったとは思いますまい。
- 以前、業務スーパーで牡蠣の燻製缶を見かけたことがあります。今回は手に入らなかったけどあればそれを使っても美味しく作れますよ。