僕の実家の家族構成はサザエさん一家とよく似ていました。
母方の祖父母。
父と母。
僕と2人の妹の7人家族。
サザエさん一家と違うのはサザエさんとカツオ、ワカメが姉弟だったところだけ。
母が父の姓を名乗りながら父が母方の家族に入り婿状態になっているところまで同じでした。
その母方の祖母は多芸な人でした。
三味線、謡曲、和裁など年中忙しくしていましたね。
そして園芸が好きで年中庭に出ては何かしら育てておりました。
柿、蜜柑、枇杷と言った果物のなる木がそこここに植わっているのを当たり前のように思って僕は育ちましたが今考えると昭和とはいえ神戸の街中の一軒家のそれはかなり特殊なことだったのかもしれません。
それらの果物以外にも夏には野菜が多く実りました。
茄子、胡瓜、トマトなどの夏野菜は買ってくるものではなく裏庭に行ってもいでくるものでした。
祖母の実家が香川の農家だったので自然と身に付いた習慣だったのかもしれません。
けど昔ながらの農法に拘ることはなく物置には最新の化学肥料や除草剤などが独特の匂いを放って並んでおりましたのでかなり勉強熱心な人だったと振り返って思います。
そうやって丹精込めて育てた野菜ならさぞや美味しかったんだろうという気がするのですが残念ながら僕が子供過ぎてその味に関する記憶はほとんどありません。
ま、野菜の味をテイスティングできる小学生はかなり特殊な気がしますが(笑)もしもタイムマシンがあればもう一度あの庭に行ってこっそりひともぎしてきたいところですね。
素材を活かして生のまま食べるのも良いですがこの料理のように火を通した夏野菜の味は格別に感じられることでしょう。
【材料】(1人分)
-調理時間:17分-
- 茄子:小サイズ1本または中サイズ1/2本
- 塩、ブラックペッパー:少々
- ドライバジル:適宜
- にんにく:ひとかけ
- トマト:1/2個
- オリーブオイル:18g(大匙1.5)
- バター:5g
- 粉チーズ:適宜
- タバスコ:適宜
【作り方】
- 茄子は額を取り5mm厚の輪切りにして塩、ブラックペッパーをまぶします。これを重ならないようにバットに並べます。にんにくはスライスして茄子の隙間に置きます。
- 1.にオリーブオイルをかけて調理スプーンなどを使って均等に和え10分置きます。トマトは5mmにスライスします。
- 2.をフライパンに移して中火にかけ蓋をして2分蒸し焼きにします。蓋を取ってトマトとバターを加え再度蓋をして1分蒸し焼きにすればできあがり。お皿に盛ってお好みで粉チーズとタバスコを振って戴きます。
【一口メモ】
- 夏野菜は生で食べても美味しいものが多いですが火を通すと甘みが増してちょっと違う顔を覗かせてくれます。多少手間はかかりますが是非お試しあれ。ますます夏野菜が好きになりますよ。
- 料理の構成的にはピザクラフトを抜いた具材だけのピッツァのような料理と言えなくもないです。そう言われると急に身近に感じられて面白いですよね。
- 茄子もトマトもバターやチーズなどの乳製品とは好相性です。シュレッドチーズをちりばめるピッツァの具材に選ばれる理由も納得。輪切りにしてスライスチーズを載せてバターで焼いたやつも美味しいんですよ。