ステーキ専門レストラン「いきなりステーキ」の隆盛凋落が何かと話題になっておりましたが日本人の食生活の中にビーフステー
キは当たり前のように浸透してきたんだなぁと感じさせるムーブメントでした。
まだ、洋食が今ほど日本の食文化に馴染んでいなかった昭和30年代。
長崎県は佐世保の洋食屋で新しいステーキメニューが検討されていました。
「日本人にとって1枚ものの厚切りステーキは重すぎる。ましてや、食欲が減衰する夏場は不人気になる」 厨房で働いていた兄弟は店主の指示で夏でも箸が進むステーキを研究していました。
結論としてたどり着いたのは薄くスライスした牛肉を焼き肉のように鉄板で焼き、醤油にレモンを調合した特製ソースをかけるというスタイル。
後に暖簾分けを許されて独立した兄弟は店のメニューにこの「レモンステーキ」を加えます。
その店からまた巣立っていった弟子たちは自分たちの店でオリジナルのソースを考案していきました。
こうして、店によって味が違うバリエーション豊かなレモンステーキが佐世保の名物料理として根をおろしたのです。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分-
- 牛こま肉(ももスライスでも可):250g
- 玉ねぎ:1/4個
- バター:6g(大匙1/2)
[タレパート]
- 濃口醤油:36g(大匙2)
- 味醂:36g(大匙2)
- 砂糖:3g(小匙1)
- おろしにんにく:ひとかけ分
- おろし玉ねぎ:1/8個分
- レモン果汁:10g(小匙2)
【作り方】
- 肉は食べやすい大きさに切ります。玉ねぎは細切りにします。
- フライパンにバターを入れて中火にかけます。バターがほぼ融けたら肉と玉葱を入れ肉の色が変わり、玉ねぎがしんなりするまで炒めます。これを別皿に取っておきます。
- 2.のフライパンを洗わずに[タレパート]を加えて中火にかけ量が半分になるくらいまで煮詰めます。これに肉と玉葱を戻してさっと炒めればできあがり。 ※お皿に取り分けた後、空いたフライパンにご飯を加えてタレに絡めて食べると美味しいです。
【一口メモ】
- 厚切りのステーキと違ってボリュームが加減されているので小食の方でもわりと箸が進むと思います。タレもレモンの風味が利いてさっぱりしているので暑い夏でも美味しく食べられますよ。
- 同じくボリュームについて言及すると1枚肉のステーキと違って量を加減できるのでシェアする時に量を調整することが可能です。
- 工程3に書きましたが最後に鉄板に白いご飯を入れてソースを絡めて食べるのもレモンステーキの流儀なのだそうです。
- 夏向けの料理ですので焼いたナスやトマトなどを添えるのが付け合せとしてはおすすめです。
- 佐世保の洋食屋ではこの料理を出す店が多いのですが店によって味が違うのだとか。行く機会があれば実際に食べ歩いて好みの店を探したいですね。