《マーガリンをピンク色にする法案が可決されそうになったことがある》
なんかトリビアの泉のネタになりそうなフレーズですが嘘か本当かと言われれば答えは「本当」なのです。
所は19世紀末のアメリカ。
マーガリンは1969年(明治2年)にフランスで生まれた食品なのですがバターよりずっと安くてバターにそっくり。
だったらもうこれで良いじゃんとあっという間に大流行してバター業界の脅威になっちゃった。
で、いろいろ政治的な駆け引きがあって
「そもそも人工バターのクセにバターと同じ色なのがけしからん。マーガリンはピンク色に着色しないと売っちゃいけない法律を作れ!」
なんてことを言いだした人がいたらしい。
そして議会を動かしたらしい。
いや、無茶すぎるだろって気がしますけどね。
最終的には「マーガリンをピンク色にするのを強制するのは合憲か違憲か」という訴訟にまでもつれ込み1898年に最高裁で「マーガリンをピンク色にするのを強制するのは憲法違反である」という判決が出て決着したらしい。
この時の判断が違っていたら僕らが普段食べているマーガリンはピンク色──
なんてこともあり得たかもw
マーガリンはなぜバターより安いのか?
ということを知るためにはどうやってバターやマーガリンが作られるかを知る必要があります。
バターはご存じの通り牛乳(生乳)から作られる食品で200gのバターを作るのに生乳が4リットルくらい必要らしい。
その上、作る手間、保存する手間もけっこうたいへんだそうな。
それに対してマーガリンは動物性または植物性の油脂に牛乳を加えて乳化(水と油を均一に混ぜる技法)させて作ります。
初期のバターは牛脂が使われたそうですが今は植物性が主流。
材料のコストがそもそも違うのです。
けどね……。
色が何色かという以前にやっぱマーガリンの風味はバターには勝てないと僕は思うのです。
ケーキなどの焼き菓子に練り込んで使う分にはバターもマーガリンも大差がありません。
もうこれで良いじゃんと思っちゃう。
けれど料理やソースの調味料、風味付けに使うとバターとマーガリンは歴然と違います。
なので今日のレシピのような料理を作る時には高くてもバターを使っちゃうなぁ──
なんてマーガリンの歴史を調べたりしながらそう思いました。
とはいえ2024年5月現在、バターの市場価格は200gで500円を超えたらしい。
家計には厳しい状況なので近頃はどこかで特売をやっていないかスーパーのチラシを凝視するのが日課になっていますw
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 牛こま:100g
- じゃがいも:中1個または小2個
- 玉ねぎ:1/4個
- サラダ油:4g(小匙1)
[調味料パート]
- 濃口?油:6g(小匙1)
- 酒:7.5g(大匙1/2)
- バター:5g
- 塩、ブラックペッパー:少々
[仕上げパート]
- 粉チーズ:適宜
- タバスコ:適宜
- ドライパセリ:少々
【作り方】
- ジャガイモの皮を剥いて5mm角の拍子木に切ります。これを電子レンジの500ワットで1分チンします。牛肉は食べやすい大きさに切ります。玉ねぎは千切りにします。
- フライパンにサラダ油を入れて中火にかけます。じゃがいも、玉ねぎを加え玉ねぎが透明になるまで炒めます。更に牛肉を加えて色が変わるまで炒めます。
- 2.に[調味料パート]を加えて水気がほぼなくなるまで炒めたら火を止めます。これをお皿に盛って[仕上げパート]を好みの量だけ振ればできあがり。
【一口メモ】
- バターと醤油という最強の組み合わせを発明した人は天才だと思います。なんでこんなに空腹を刺激する香りが立つんだろう。
- 牛こまの代わりにベーコンやハムを使ってもOK。あと、ピーマンや人参、茸などを加えるとお皿がぐっとにぎやかになります。
- オリジナルのレシピには[仕上げパート]は存在しないので粉チーズやタバスコを使うのは僕なりのアレンジです。あとお好みで粗挽きブラックペッパーを振っても楽しいですよ。