サンドイッチと海苔巻き、洋の東西が異なり見た目も全然違う料理ですがこの2つにはひとつの共通点があります。
それは具材で手を汚すことなく手づかみで食べられる工夫がされていること。
サンドイッチはパンが、海苔巻きでは海苔が具材やご飯と手が直接触れないように遮断する役目を負っています。
まだカトラリー(箸やスプーン、フォークなど料理を口に運ぶための道具)が十分確立していなかった時代ならではの工夫だったんじゃないでしょうか。
反面、同じ方向性の工夫でありながら両者には異なる特徴があります。
サンドイッチのパンは吸湿性に優れているので例えば水っぽい具材や肉汁たっぷりのカツを挟んでもしっかり受け止めて手を汚さないという特徴があります。
反面海苔巻きの海苔には吸湿性がないため(というか吸ってべしゃべしゃになるので)その役割をご飯が受け持っています。
その代わり海苔にはパンにはない磯の香という魚介とは好相性の風味があって料理をより美味しくしてくれます。
こんなに美味しい海苔を海苔巻きにしか使わないのはもったいない──そう考えた人がいたのでしょうか。
お餅に巻いて焼く煎餅や具材に貼り付けて焼く磯辺焼きといった料理が生まれたのはある意味必然だったのかもしれません。
【材料】(2人分)
-調理時間:12分-
- 鶏胸肉:150g
- 木綿豆腐:50g(1/4丁)
- 焼海苔:適宜
- サラダ油:少々
[調味料パート]
- 卵:1個
- 薄力粉:14g(大匙1.5)
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- ホワイトペッパー:少々
- マヨネーズ:12g(大匙1)
- おろし生姜:ひとかけ分
【作り方】
- 豆腐はキッチンペーパーで包んで耐熱皿に置き電子レンジの500ワットで2分チンします。並行して鶏胸肉は粗みじん切りにします。
- 豆腐、鶏肉と[調味料パート]をボウルに合わせてポテトマッシャーで潰しながらよく混ぜます。これを4等分して小判型にまとめ両面に焼海苔を貼り付けます。
- フライパンにサラダ油少々を入れて中火にかけ2.を並べて置きます。蓋をして2分蒸し焼きにします。蓋を取ってひっくり返し、また蓋をして2分蒸し焼きにすればできあがり。
【一口メモ】
- 味はしっかりついているのでそのまま何も付けずに食べるのがオススメです。特筆すべきは海苔の風味。素材が淡白な鶏肉と豆腐で単調になりがちな料理に磯の香のアクセントを利かせてくれています。
- 鶏肉をたたくのが面倒な方はミンチを使うのもありです。ただ、お肉のゴロゴロ感が楽しめるので僕はこっちの方が好きかな。
- 豆腐はレンチンして軽く水切りするのがコツです。しっかり水切りし過ぎてしまうとしっとり感がなくなるので気を付けましょう。
- お好みで[調味料パート]
- に一味唐辛子を加えるとピリ辛味になってまた楽しいですよ。