宮部みゆきは現代物も時代小説も書ける器用な作家ですが、彼女の時代小説に本所深川の茂七親分を主人公にした捕物帳があり
ます。
NHKでドラマ化されて主演は高橋英樹さんが演られてましたね(僕の中で茂七親分はもっと小柄なイメージなのですが)。
原作は短編連作なのですが、その中に『白魚の目』という話がありました。
本編はあまり後味良い話ではないのですが、作中のエピソードで茂七親分の手下が白魚が食べられないというエピソードが印象的でした。
「なんだかあの目にじっと見つめられている気がして可哀そうになって来る」のがその理由なのですが、彼の優しい心根をよく表している挿話でした。
で、ラストでこのセリフが効いてくるのです。
巧いなあ。僕は根が薄情なので、そんな物語を読んでも平気で白魚を食べることができます^^;
刺身用白魚を衝動買い。
いつも、ポン酢で戴くのですがたまには違う食べ方をしてみたい。
ということで、塩辛にしてみました。
【材料】(2~3人分)
-調理時間:1日-
- 白魚(刺身用):100g
- (あれば)柚子の皮:少々
- 鷹の爪:半本
[調味料パート]
- 塩:8g
- 酒:7g
【作り方】
- [調味料パート]は合わせて電子レンジの600wで10秒チンします(アルコールが飛んで煮切りの状態になります)。鷹の爪は料理バサミで小口切りにします。柚子の皮は千切りにします。
- 1.と白魚をタッパに合わせてよく和えます。冷蔵庫に入れて、そのまま1日置けばできあがり。
【一口メモ】
- つるんとした食感が夏向けで箸が止まりません。ちびちび食べててもすぐなくなっちゃいそう。
- 他に何も加えないので、塩加減が命の料理です。便宜上8gと書きましたが実際にはグラム単位で表現できるものではなく、少な目から始めて舌で確かめながら加減していって下さい。
- 柚子の皮がなければ柚子果汁をちょっと加えるだけで風味が良くなります。あと、糸切りにした大葉で和えるのも楽しそう。