阪神競馬場の近くに通い慣らした焼き鳥屋がありまして、その店は胸肉串のトッピングのバリエーションが豊富なことがウリの一つでした。
梅しそ、柚子胡椒、タルタルソース、わさび、チーズ、チャットマサラなどなど。
ある時、外国の方(英語圏の方でした)が来店され梅しそというのはどんな料理だと質問されたことがありました。
行きがかり上、なんか僕が説明しないといけない流れになっちゃったのですが、難しかったな。
まず、僕の発音が下手くそだったのでplum(梅)という単語がなかなか通じない。
最後は筆談でなんとか伝わったのですが、そこからが難しい。
だって、梅干しを叩いた梅肉を見てそれがplumだと分かる人はいないでしょう。
sour plum……なんか違う。
これだと甘酸っぱいイメージになっちゃうよなぁ。
dry plum……うん、間違ってはいない。
It's very very salty.と付け足しておきました。(単にsalty plumと言えば良かったか)
結局、彼は梅しそ焼きを注文したんだっけ?
忘れちゃったな。
とまれ、梅干しを叩いた梅肉はそれだけで一つの調味料になり得ます。
この料理のように海鮮料理なんかにもよく合うんですよ。
【材料】(2人分)
-調理時間:10分-
- バナメイエビ:10尾くらい
- ししとう:数本
- 鰹節:適宜
- (あれば)大葉:1枚
[調味料パート]
- 梅干し:1個
- 濃口醤油:4g(小匙2/3)
- 味醂:4g(小匙2/3)
- 砂糖:2g(小匙2/3)
【作り方】
- 海老は殻を取り腹開きにします。沸騰した湯に投入して2分茹でます。
- ししとうはヘタを取り、フライパンで軽く焦げ目が付くまで炒りつけます。
- 梅干しから種を外し梅肉は細かく叩きます。これと[調味料パート]の残りを小鉢に合わせ、1、2とよく和えます。鰹節、細切りにした大葉を散らせばできあがり。
【一口メモ】
- 酸っぱくてほんのり甘い味付けが秀逸。海老って案外に甘辛かエビチリくらいしか味付けを思いつかないのですが、これは良い変化球だと思います。
- 海老は茹でるとくるんと丸まりますので見栄えを気になさる方は楊枝で串打ちをして茹でて下さい。
- あり合わせでししとうを使っていますが、オリジナルのレシピはアボカドを使っています。そっちの方がボリューミーで美味しいかも。
- 梅肉で海鮮というと鱧(はも)がすぐに思い浮かびますが、素焼きにした白身魚全般に合うソースになると思いますよ。