無免許ながら天才的なオペのウデを持つ外科医が活躍する手塚治虫原作の「ブラックジャック」は何度か主演を替えながら実写ド
ラマ化されています。
その中で本木雅弘が主演したドラマの三作目は天才と言われたフレンチのシェフが脳腫瘍に侵される話でした。
腫瘍の切除に成功しても味覚を失うかもしれないリスクの高いオペを彼のフレンチレストランのファンでもあったブラックジャックは引き受けます。
最新鋭のレーザーメスを購入してオペに望むブラックジャックですが落雷による停電でオペは中断。
予備電源に切り替わって復電するまでの僅かな時間が運命を分かちました。
手術後に味覚の検査のために順次、塩辛いもの、甘いもの、酸っぱいものと食べていき、どれも正常に感じ取れたシェフは苦味だけは感じられなくなっていました。
家庭料理ならいざしらずレストランで出す料理において苦味は風味に奥行きを持たせる最重要な味覚。
苦味が足りなければ料理に物足りなさを覚えますし、行き過ぎれば不快で食べられたものじゃない。
フランス首相の会食を間近に控えてシェフは追い詰められていきます……といった話でした。
このドラマに描かれているように苦味は一般には不快な味覚です。
ただ、ほろりと苦い風味を持つ食材や料理が多くの人を魅了するのもまた事実。
銀杏しかり、フキノトウしかり、グレープフルーツに代表される苦味を持つ柑橘系もまたしかり。
そして沖縄料理には欠かせないゴーヤも慣れるとあの苦味がクセになる食材の一つだと思います。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- ゴーヤ:1/4本
- 茹でタコ:100g
- 乾燥わかめ:10g
[下ごしらえパート]
- 砂糖:3g(小匙1)
- 塩:2g(小匙1/3)
[漬け汁パート]
- 酢:30g(大匙2)
- 薄口醤油:18g(大匙1)
- 味醂:12g(大匙1)
- 砂糖:6g(小匙21)
- (濃いめの)だし汁:15g(大匙1)
【作り方】
- ゴーヤは縦半分に切り白いワタをスプーンで削ぎ落とします。ワタを取ったら3mm厚の薄い輪切りにします。これに[下ごしらえパート]の砂糖をまぶし更に[下ごしらえパート]の塩をまぶして10分ほどゴーヤがしんなりするまでおきます。その後、水洗いをしてキッチンペーパーで水気をよく拭き取ります。
- 1.と並行して乾燥わかめは水に浸けて戻します。戻ったら水気をしっかり切ります。
- 1.、2.をやっている間にタコは食べやすい大きさのぶつ切りにします。
- ボウルに[漬け汁パート]を合わせてよく混ぜます。これにゴーヤ、タコ、乾燥わかめを加えてよく和えればできあがり。
【一口メモ】
- ほろりと苦いけれどさっぱりしていて美味しいです。大人の酢の物って感じ。
- 工程1.で砂糖→塩の順にまぶしてしんなりするまで置いていますがこの手順を踏むとかなり苦味が緩和されます。
- 手持ちがあったのでタコを使いましたがなければ例えば小口切りにした薄揚げを加えるだけでしっかしたおかずになりますよ。
- タコの代わりに煮穴子を小口切りにしたものを加えても美味しいですよ。