これも一種の原点回帰なのかしらん──なんて思うことがあります。
市販の合わせ調味料は便利だなと改めて思う今日この頃。
料理を覚えたての頃、僕はやたら合わせ調味料を買い込むクセがありました。
COOK-DOなどのレトルト調味料。
ドレッシングに焼き肉のタレなど。
ちょっとした丼物や雑炊を作るのさえ「〇〇の素」がないと作れないなんて考えていましたっけ。
あの頃の我が家の冷蔵庫を開けると笑えるくらい大量の調味料の瓶が並んでいました。
少なくとも扉のポケットはそういった瓶で埋め尽くされていたな。
やがて料理に慣れて来ると家にある基本的な調味料──醤油、酒、味醂、砂糖、味噌、酢をブレンドして合わせ調味料を自作することを覚えました。
根が極端な性格なのかそうなると今度は一切合わせ調味料を買わなくなったんですよね。
ドレッシングや焼き肉のタレさえ都度ブレンドしていた気がします。
あろうことかハバネロを買ってきてタバスコを作ったこともあったなw
更に経験を積むと市販品と自作調味料でそれぞれメリット、デメリットがあることに気づきました。
前者のデメリットは割高なこと。
家にある調味料で作ってしまえば出費を抑えられるのは自明です。
反面メリットは調味料をブレンドする時間を省けること。
そして何より味のクオリティが均一になること。
少量の自家製ブレンドはどうしても計量に誤差が出て味がぶれやすいのです。
で、行きついた結論は折衷案。
「市販の合わせ調味料も賢く使う」というやり方です。
特に活用範囲が広い焼き肉のタレ、ドレッシング、すし酢などは1本常備しておいていちいちブレンドしない。
その代わり中華料理の味付けや丼物、雑炊などは家にある基本の調味料で自作するというスタイルに行きつきました。
ただ市販品を常備すると言ってもあれやこれやいろいろな種類を買い込まず1種類に絞るように気を付けています。
例えばドレッシングなら青じそドレッシング1本のみ。
焼き肉のタレも中辛のやつを1本のみ。
こうすれば冷蔵庫の中もすっきりしますし何より使いそびれて古くなるのを防げます。
すし酢は──長らく買っていなかったのですが最近良さげなのを見つけて1本買っちゃいました。
寿司飯なんてそんなに頻繁に作らないのでは?
というなかれ。
こう見えてすし酢の守備範囲はもっとずっと広いのです。
さっぱり風味の炒め物の味付けにも使えますし煮物に使っても良し。
そしてこの料理のように漬物の味付けもこれ1本で決めることができるのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:65分-
- 白菜:3枚
- 昆布:3cm角くらい。なければ昆布出汁の素茶さじ1
- 鷹の爪:半本
- すし酢:30g(大匙2)
- ごま油:4g(小匙1)
【作り方】
- 白菜を食べやすい大きさに切ります。昆布は細切りにします。鷹の爪は小口切りにします。ビニール袋にこれらを合わせて空気を抜いて口をしばり冷蔵庫で1時間寝かせます。
- 1.を器に移します。
- フライパンにごま油を入れて中火にかけ熱々に熱したら2.に回しがけてできあがり。
【一口メモ】
- 漬け込む時間はちょっとかかりますがめっちゃお手軽に白菜の漬物が楽しめます。ごま油の風味が利いてちょっと中華風なのも楽しい。
- すし酢は自分で合わせも良いのですが市販品を使うと味が安定しますよ。
- 昆布はけっこう良いお値段がしますがなんなら百均ショップのおしゃぶり昆布のようなものを使うのもありです(お値段はもちろん100円(税別))。案外旨味をたっぷり含んでいるので侮れないアイテムなのですよ。
- 白菜に限らず葉菜全般に応用が利きますのでぜひいろいろ試してみてください。
- ごま油のかわりに粉山椒や柚子胡椒を使うと純和風の浅漬けにすることもできます。