以前、「それ自体はよく知っているし食べたこともあるのに名前を知らなかったお漬物」シリーズというのをやったことがありました。
これはその第二弾。
「壺漬け」です。
お昼に定食などを頼むと小皿に入って付いてくる漬物で黄色い色をしているので、モノを見たら「ああ、あれか」という人も多いハズ。
ただ、よく見かけるのはこの写真よりもっと黄色い気がします。
あれは着色しているのかな。
もともとは鹿児島の郷土料理で名前の通り壺に漬け込んで作るお漬物だったそうです。
けど、昭和40年頃から鹿児島産の沢庵などが大量に出荷されるようになって生産が追いつかなくなってきたので今ではタンクを使って醤油漬けにする手法が主流だとか。
まあ、どうしたって市販品は大量生産を求められるし、お婆ちゃんの手作り感みたいなのを期待するのには無理がありますよね。
とはいえ、調べてみると家でもわりと簡単に作れることがわかりました。
ま、昔は各家庭で作っていたはずで当たり前なのですが。
ちょっとヒマはかかりますがほったらかしにしておけば良いので手間いらず。
さっそく挑戦してみました。
【材料】(4人分)
-調理時間:27時間-
- 大根:1/4本
[下漬けパート]
- 塩:6g(小匙1)
[本漬けパート]
- 濃口醤油:45g(大匙2.5)
- 酢:25g(大匙1+小匙2)
- 砂糖:30g(大匙3強)
[仕上げパート]
- 白ごま:適宜
- 生姜スライス:2、3枚
【作り方】
- 大根は皮を剥いて5mm厚のいちょう切りにします。ビニール袋に大根と[下漬けパート]を合わせて風船を膨らませる要領で空気を吹き込みブンブン振り回して塩をよくまぶします。
- 1.のビニール袋の空気を抜いて口を縛り重い本やペットボトルなどを重し代わりに載せて24時間放置します。
- 2.をザルに揚げて流水でよく洗いキッチンペーパーなどでしっかり水気を拭き取ります。 ※サラダ作りなどで使う野菜の水切り器を持っていれば楽に水が切れます。
- 3.と並行して[本漬けパート]を鍋に入れてひと煮立ちさせます(吹きこぼれ注意)。これに大根を加えて再沸騰させます。これをザルで濾して[本漬けパート]を鍋に戻します。鍋を中火にかけて量が半分程度になるまで煮詰めます。待っている間に生姜を千切りにします。
- 4.が煮詰まったら火を止めて大根、生姜、白ごまを鍋に加えてよく和えます。粗熱を取ったら保存容器に移して2時間ほど置けばできあがり。
【一口メモ】
- ポリポリとした食感がクセになるお漬物です。沢庵と違って糠は使っていないので糠の匂いが苦手な人には特にオススメかも。
- 冷蔵庫で保存すれば2週間以上もちます。お弁当の副菜にも使えますし多めに作っておくと重宝します。
- 同じ要領で茄子やきゅうりを使っても美味しいと思いますよ。