『漬物』というと、いかにも和風な食べ物のイメージがありますが『ピクルス』というと洋風な印象を受けますよね。
実はどちらも同じく野菜を塩と香辛料で漬け込んで発酵させた食べ物で、洋の東西を問わず親しまれている家庭の味です。
ドイツではザワークラウトという酸っぱいキャベツの漬物が定番で、これは周辺の国々にも広まっていろいろな呼び名で親しまれています。
英語ではサワークラウト、仏語ではシュークルート、オランダ語ではズールコール、ポーランド語ではキショナ・カプスタといった感じ。
ザワークラウトはキャベツの酢漬けと誤解されがちなのですが、あの酸っぱさは発酵乳によるものでザワークラウトを作るのに酢は使いません。
千切りキャベツに塩と香辛料を加えて保存容器に入れ重石をして漬け込みます。夏なら3日くらい、冬場は1週間くらいが食べごろかな。
でもたまに、「そんなには待てない。今すぐザワークラウトが食べたい」という衝動にかられることってありますよね(普通にないよ^^;)。
本場ドイツでは無理な相談かもしれませんが日本でならそれが実現できます。
なにせ、日本ではだし入りの寿司酢というマジックアイテムが売られていますから。
【材料】(2人分)
-調理時間:15分-
- キャベツ:1/4玉
- 水:30g(大匙2)
- オリーブオイル:少々
- (あれば)ローリエ:1枚
[調味料パート]
- 寿司酢:15g(大匙1)
- 粒マスタード:小匙2
- 塩:少々
【作り方】
- キャベツは千切りにします。フライパンにキャベツとオリーブオイルを入れて弱めの中火にかけ焦がさないように気を付けながらしんなりするまで炒めます。
- 1.に水大匙2、ローリエを加えて蓋をし弱火で5分蒸し煮にします。
- 2.に[調味料パート]を加えて蓋をせずに弱火で5分煮ればできあがり。
【一口メモ】
- 結構、本格的な味に仕上がります。「もうこれがザワークラウトで良いじゃん」とか考えてしまうのは不埒かな^^;
- たくさん作って冷蔵庫で保存が利きますのでお弁当のアイテムなどにもお薦めです。
- この料理に限らず、ありあわせの野菜を寿司酢で炒めるとちゃんとしたおかずになっちゃいます。にんにくスライス、鷹の爪の輪切りを加えるとなお良し。
- 別の料理ですけど北森鴻の小説の中で料理人同士がこんな会話をしてましたね。「ローリエを入れるのは蛇足だ。料理人の自己満足でしかない」「いえ、これは風味の問題じゃありません。哲学の問題です」このレシピのローリエの存在意義はそんなところです。