僕にとって居酒屋は僕の知らない事を教えてくれる先生たちが集う学校です。
とくに社会人になってからはそう思うようになりました。僕とはまるで違う職業、社会的立場の人たちが集ってきて職場であったこと、街で見聞きしたことなどてんでに話してくれます。
少なくとも僕が会社と家を往復するだけの生活をしていたなら病院勤めの難しさも准教授の苦労もイラストを描くテクニックも一生知ることはなかったでしょう。その分、僕も自分が見聞きしたよもやま話をしますからおあいこと言えばそうなのですが^^
盆が明ける土曜日、久しぶりに馴染みの居酒屋に顔を出しました。
常連が何人か呑んでいていろいろな話をしたのですが、中の1人が「トマトの漬物が案外旨いんだよ」と話してくれました。
特に京都の西利というお漬物屋さんのが有名だとか。
おそらくその夜、その時刻に居酒屋に行かなければ僕は世の中に「トマトのお漬物」なんてものがあるなんて知らずに生涯を閉じたことでしょう。
一期一会に感謝しつつ、ネットの情報を参考にさっそく作ってみました(って、そこはデパ地下の西利に買いに行くところでは?)。
【材料】(2人分)
-調理時間:2分(漬け込む時間は含めていません)-
- トマト:1個
[漬け汁パート]
- すし酢:大匙1
- 米酢:12g(大匙1弱)
- 砂糖:4g(大匙1/2弱)
- 蜂蜜:11g(大匙1/2)
【作り方】
- トマトは皮を剥かずに4つ割りにしてヘタを取ります。これをビニール袋に入れ袋ごと小鉢に入れます。
※ビニール袋はスーパーのレジを出たところに置いてある肉や魚のパックを入れる用の薄いものでOK。
- [漬け汁パート]を合わせてよく混ぜ1.に入れて空気を抜き口を結びます。冷蔵庫で1~2時間漬け込めばできあがり。
【一口メモ】
- お漬物とは言いながら甘酸っぱいどちらかというとデザートに頂きたくなる料理です。すし酢が良い仕事をしていますね。味の複雑さを増して飽きがこない仕上がりになっています。
- 僕の両親の里は香川と徳島なのですがあちらではトマトは塩ではなく砂糖をかけて食べます。なので僕にとってはなんだか懐かしい味に感じます。
- 香りのアクセントを付けたくてクミンとブラックペッパーを振ってみました。純和風で行くならば細切りの大葉か振りかけの「ゆかり」を少し加えても面白いと思います。
- 本家「西利」のトマトのお漬物のベースは梅酢をベースにして甘く味付けしているとか。今回はすし酢で試したかったのでこのレシピにしましたが、はちみつ漬けの梅干しを叩いて加えても面白いかもしれません。