俗に、「柳の下の二匹目の泥鰌を狙う」なんて言われますが、流行り物に追随するのは時代に関わらず世の常のようです。
江戸時代後期に「豆腐百珍」という豆腐料理のアレンジ本が馬鹿売れしたらしいのですが、勢いに乗って「豆腐百珍続編」、「豆腐百珍余録」が発刊されたのは今の時代でもありそうでニヤニヤします(余録の頃には料理を考案する人、苦労したんじゃないかな^^;)。
それに続けとばかり、鯛百珍、卵百珍、蒟蒻百珍、甘藷百珍、柚百珍、ハモ百珍と大乱発。
アレンジ料理本の一大ブームが生まれました。
本を見て美味しそうだなと夢想するためだけに買う人は少なかったでしょうから選ばれた食材は庶民が手に入れやすかったものと想像できます。
蒟蒻や甘藷はまだわかるけど卵はちょっと意外。高かったんじゃないのかな?
時代は100年以上下りまして2007年9月に「365日たまごかけごはんの本」というのが発刊されました。
これは365種類(プラスアルファ)のたまごかけごはんのアレンジ料理が掲載されているというマニアックな一冊です。
時代が下るとスケールも大きくなるのか、豆腐百珍は100種類でしたから約3.65倍お得という気が……しないでもない。
続いて2009年「365日なっとう納豆ナットウの本」、2011年「365日チキンラーメンの本」が登場。
それ以外にも365日の冠こそないけれどシーチキンの料理本、お茶漬け海苔の料理本、ねこまんまの料理本など雨後の筍状態になるに至っては江戸時代とちっとも変わってないなぁという観がありました。
僕は天邪鬼なので流行った本には手を出さないのですが、料理のアレンジには興味があり、時々他の料理とたまごかけごはんや納豆やチキンラーメンを合体させて楽しんでいます。
この料理もその一つ。すっぱ辛くて結構気に入ってます。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- チキンラーメン:1袋
- ししとう:3~4本
- 刻みネギ:適宜
- 豆板醤:6g(小匙1)
- ブラックペッパー:少々
[スープパート]
- 水:370g(370cc)
- 酢:30g(大匙2)
- 水溶き片栗粉:片栗粉9g分
【作り方】
- 小鍋に[スープパート]の水と酢を合わせて強火にかけ沸騰させます。
- 1.をやっている間にししとうはヘタを取って小口切りにしサラダ油少々(分量外)を挽いたフライパンで軽く焦げ目が付くまで炒めます。
- 1.に水溶き片栗粉を加えてとろみを付けチキンラーメンを加えて箸で麺をほぐしスープを均一にしながら中火で1分煮ます。
- 3.を丼に盛り、豆板醤、ししとう、刻みネギをトッピングしブラックペッパーを振ればできあがり。
【一口メモ】
- まずはそのままスープを一口。めっちゃ酸っぱい! そしてトッピングをよく混ぜてからまた一口。す、すっぱ辛い!! となります。けどさっぱりしていてつるつるっと入っちゃいますよ。
- この料理のコンセプトは「小腹は空いているけど重たいものはほしくない時におすすめ」なので敢えて具材はシンプルにしていますがお好みでささみや卵を加えても楽しいですよ。
- 酢の量を三分の一くらいに抑えて作り、後からレモンの果汁を小匙1とか柚子の果汁を小匙1と追い足して風味の変化を楽しむのも乙です。