僕がこれを始めて食べてのは小学校3、4年生の頃。時代は昭和40年代の終わりごろでした。
僕は小学校3年の時に引っ越して転校してしまったので生まれて以来の友人達とは疎遠になっていたのですが、その時はたまたま幼馴染の男の子の家に遊びに行っていたのです(よく覚えているなぁ)。
そこでお昼に戴いたのがこのカレーラーメンでした。
「これ、うちのお母さんが発明したんだよ」
と彼の友が言っていたのを今でもありありと覚えています。
彼の言葉通りその料理が彼のお母さんの発明品だったのか、はたまた当時既に袋入りのカレーラーメンというものが売られていたのか今となっては分からないのですが、彼のお母さんの発明品と言われてもうなづいてしまえる雰囲気が彼の家にはありました。
お父さんの職業がバーテンダー。
趣味は狩猟でポインターを飼っている。
子供部屋の本棚に並んでいる絵本は日本昔話全集ではなくウォルトディズニー映画の子供向けノベライズ。
とにもかくにもハイカラなおうちでした。
って、カレーラーメンがハイカラかどうかは今考えるとビミョーですが。
恐らく、彼と会ったのはその時が最後です。
風の便りに警察官になったと聞きましたが半世紀後の今はどうしているのでしょうねぇ。
残り物のカレーでこれを作っていたらふと彼のことを思い出してちょっと感傷的な気分になりました。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 棒ラーメン:1束
- 刻み葱:適宜
[スープパート]
- 残り物のカレー:お玉3杯分
- 棒ラーメンのスープ:1/2袋
- 水:250g
- 蕎麦の本返し又は麺つゆ:大匙1
- 酢:10g(小匙2)
【作り方】
- を合わせてひと煮立ちさせておきます。
- 棒ラーメンを普通に茹でてざるに揚げて水気を切り、丼に移します。[スープパート]を加えて刻み葱を散らせば出来上がり。
【一口メモ】
- 「ほとんどインスタントじゃん」というなかれ。一晩置いたカレー自体が良い味出してくれているのでなかなかどうして本格派の味になってます。
- ポイントはカレーうどんが鰹で出汁を引いてそばつゆを加える和風なのに対して、あくまでも中華風のスープにすること。さっぱりさせたかったので酢を加えています。
- 麺つゆの代わりにオイスターソースを使ったり、担々麺風に豆板醤を使うのも面白いと思います。
- 今回は具材を全て残り物のカレーの中身で賄いましたが玉葱やピーマンなどを炒めて加えると更にリッチになります。