ラーメンのトッピングと言ったらまず何を思い出しますでしょうか。
チャーシュー、味玉、シナチク(メンマ)、ナルト、もやし、ほうれん草、焼海苔など実に多彩な具材が考案され定番になっています。
中でもチャーシューはちょっと別格。
敢えて「チャーシュー麺」というチャーシューが何枚も載ったメニューが用意されているお店もたくさんあります。
もちろん「野菜マシマシ」や「海苔増量」なんてオプションがある店も多いのですがわざわざメニュー名に「シナチク麺」とか「もやし麺」とか「海苔麺」というのはほぼ見かけないので「チャーシュー」という具材はやはり別格な気がしますね。
そのチャーシューで近頃よく見かけるようになったのが「レアチャーシュー」というタイプです。
メニューにも敢えて「レアチャーシューを使っています」と書いてあるお店が増えてきています。
レアチャーシューの「レア」はステーキの「レア」と同じ言葉で生焼けのこと。
確かにトッピングされているお肉を見るとほんのり赤くて「ほんとに火が通っているの?」と危ぶみたくなります。
けど豚肉の生焼けは危険。
食中毒を起こしかねません。
お店でそんなものが供されるはずもなし。
じゃあどうやって作っているかと言うと……答えは低温調理。
63度の低温で30分以上かけてじっくり火を通しているのです。
肉のタンパク質は70度を超えると固くなりますのでそれより低い温度で時間をかけて火を通せば肉は柔らかいままで食中毒の心配なくいただけるという仕掛け。
ローストビーフと同じ調理法ですね。
テレワークで一日家にいるというメリットを活かして朝イチでヨーグルトメーカーに豚肉をセット。
2時間たっぷり火を通して噂のレアチャーシュー・ラーメンをランチに頂きました。
【材料】(1人分)
-調理時間:65分-
- 袋入りラーメン(塩か醤油味):1袋
- 豚もも肉:150g
- 白菜:2、3枚
- ゆず果汁:5g(小匙1)なければ同量のレモン果汁
[漬け込みパート]
- 濃口醤油:18g(大匙1)
- 酒:15g(大匙1)
- 味醂:18g(大匙1)
- 砂糖:9g(大匙1)
- 生姜千切り:スライス1枚分
- (あれば)五香粉:少々
【作り方】
- 豚肉は食べ易い大きさに切って[漬け込みパート]と一緒にジップロックに詰めて空気を抜きます。炊飯器にジップロックを入れてひたひたのお湯(分量外)を注ぎ保温モードにして1時間放置します。
- 1.をやっている間に白菜をざく切りにして5分下茹でしておきます。面倒なら耐熱皿に入れてラップをかけ電子レンジの500ワットで2分チンしてもOK。
- 小鍋にラーメン用のお湯を沸かします。沸騰したら麺と白菜を入れて普通にラーメンを作ります。これを丼に移して1.の肉を汁ごとトッピングします。仕上げにゆず果汁を肉を目掛けて振りかければできあがり。
【一口メモ】
- 肉がめっちゃ柔らかいっす。仕上げに振った柚子果汁のおかげで風味もさっぱりしていてしつこさがないのも良いですね。
- 肉はこの麺料理の主役です。ケチケチせずにたっぷり使いましょう。
- レアチャーシューは63度で30分以上加熱するのが必須です。ブロックを使う場合は表面温度ではなく芯の温度が63度になってから30分必要。食中毒防止のためにも家庭で作る場合は火を通す時間を長めに取りましょう。ちなみに写真の肉は2時間火入れしているので肉色は赤くありませんがしっかり柔らかいですよ。
- 炊飯器の保温モードは約70度に設定されているのでやや高めの温度です。もしヨーグルトメーカーなどの低温調理器をお持ちの場合は63度に設定してお試しください。