僕が高校に上がった頃、地元の神戸市中央図書館がリニューアルオープンしました。
「紀伊国屋かジュンク堂かよ」
と言いたくなるような広々とした館内を埋め尽くす本、本、本。
特に文庫本が充実していてシリーズ物などどれも全クリしている!
当時から本の虫だった僕は「受験勉強の差しさわりになるから行くな」と親に止められるほど足しげく通ったものです。
そんな理由で図書館通いを止められた受験生はそういなかっただろうなw
ここの図書館は古い雑誌等の資料も豊富で神戸の市報「こうべ」のバックナンバーを調べたことがあるのですがタイトルが「かふへ」と書かれた戦前のものからあって驚かされました。
今月封切りの映画。
新興の街「三宮」の見どころについて。
美味しい料理店の紹介などなど──
確か昭和14年の刊だったと記憶しているのですが記事の内容があまりに今と変わらなくて驚きました。
「六甲山のドライブウェイが開通しました。秋の行楽に山間のドライブを楽しむのはいかが?」
なんてことが書いてあるんだもんw
日中戦争はどこへ行ったって思っちゃったな。
その中で目を惹いたのが「六甲山にハイキングに行きましょう」という募集記事。
わりとアウトドア志向な時代だったのかしらん。
「行った先で鶏すき(鶏肉を使ったすき焼き)を楽しみます」
と書かれていてお酒や材料の値段表が付いていました。
卵が──高い。
酒などと比べるとその高さが如実にわかる。
卵は御鶏卵と呼ばれて病気の見舞いに木箱に詰めて持って行った高級食材だったというのはホントだったようです。
鶏肉もそこそこ良いお値段がする。
それに比べて……
松茸がとんでもなく安い!
他の野菜にひけを取らないくらい安い。
元々はそういう扱いの食材だったのですね。
卵のように高級食材と思われていたものがいつのまにやら安物扱いになっていたなんてことがあるかと思うとその逆もまたあるようです。
松茸、鮪のトロ、牛タン──
これらは安い茸の代表選手みたいに言われたり、脂っこくて食えたもんじゃないと毛嫌いされたり、一杯飲み屋の安いツマミの定番だったりしたものばかりです。
それが今ではびっくりするようなお値段。
そういえば美味しんぼで安物扱いされていたあん肝にしろ牛すじの煮込みにしろ今お店で注文したら良いお値段がしますよ。
これと似たようなことがお肉の世界でも起きています。
ホルモンやモツは元々お肉は高くてなかなか手が出ないという人でも手軽に食べられるということで人気だった牛や豚の内臓です。
ところが今では……
ま、スーパーやお肉屋さんに行ってみてください。
「なんじゃこら」
って言いたくなるような値段になっていますから。
ところが過日、馴染みのスーパーに行ったら豚モツの徳用パックが妙に安かったのです。
「よし今週は腹いっぱいホルモンを食うか」
なんて一周回っちゃったようなセリフを心の中で呟きながら購入。
時ならぬホルモン祭りの一環でこんなラーメンを作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- お好みの袋ラーメン:1袋
- 豚ホルモン(小腸)ボイル:50g
- ニラ:数本
- 白ネギ:10cm
- ごま油:6g(大匙1/2)
- 粗挽きブラックペッパー:適宜
[調味料パート]
- ナンプラー:6g(小匙1)
- レモン果汁:5g(小匙1)
- 味の素:小匙1/2
- (お好みで)豆板醤:6g(小匙1)
【作り方】
- ホルモンは食べやすい大きさに切ります(ちょっと小さめに切るのがおススメ)。白ネギは5mmの斜め切りにします。ニラは3cm幅のざく切りにします。
- 中華鍋かフライパンにごま油を入れて中火にかけます。これに1.を加えて白ネギ、ニラがしんなりするまで炒めます。
- 2.に[調味料パート]を加えて強火で30秒炒めたら火を止めて粗挽きブラックペッパーを振り和えます。
- 普通に袋ラーメンを作ります。これに3.をトッピングすればできあがり。
【一口メモ】
- ホルモンは噛みじまりのある部位ですのでトッピングが麺より硬いのはどうかと思ったのですけど意外とイケる。こういった弾力のある食感のトッピングもありだな。
- 食べログなどを見ると意外にホルモンラーメンの専門店が見つかったりします。思い付きで作ったのだけどわりと1ジャンルを確立しているラーメンなのかも。
- トッピングをいろいろ楽しめるラーメンです。このレシピの他にも生卵、ゆで卵、バター、チーズ、納豆、焼き海苔など手持ちのアイテムと相談しながら試してみてください。
- 麺がなくなったらお茶碗半分くらいの量のご飯を足してリゾット風にするのもありですよ。