芥川龍之介の短編に「芋粥」というのがあります。
平安時代、うだつの上がらない小役人の五位にはささやかな夢がありました。「いつか、芋粥を好きなだけ食べたい!!」それを耳にした藤原利仁が五位を自分の荘園に招いて芋粥を振舞うという話です。
ラスト、芋粥が作られるシーンは圧巻過ぎて五位は一揆に食欲をなくしちゃうのですが、まあ、「飽きるほどビフテキ食べたい」とか言ってる人に「好きなだけどうぞ」と言って牛何頭分もの肉を山積みにして見せるような描きっぷりでした。
ここで出てくる粥は炊き粥と呼ばれまして、米から柔らかく炊いた粥です。それに対して普通に炊いたご飯に水を加えて作る粥を入れ粥と呼びます。
冷凍ご飯をレンチンするのが当たり前の当節では思い出話かもしれませんが、夕べの残り物が冷やご飯だった時代には手軽に温かいご飯が食べられる素晴らしい調理法だった気がします。今でも、ちょっと胃が付かれている時などには嬉しい一品ですね。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- ご飯:1膳分
- 卵:1個
- だし汁:200g(1カップ)
- 塩:2g(小匙1/3)
- お好みの具材:今日は叩き梅と貝割れ
【作り方】
- 卵は粥を盛る器に割り入れてよくほぐしておきます。梅干しから梅肉をこそぎ落として包丁で叩きます。
- 小鍋に水200ccを入れてひと煮立ちさせ火を弱めてかつお節を加えて煮立たせないようにしながら2分煮出します。
- 2.を濾して小鍋に戻しご飯を加えて中火にかけよくほぐします。塩を加えて弱火にし蓋をして3分ほど煮ます。
- 3.に溶き卵を加えてさっと混ぜ火を止めます。これを器に移して叩き梅と貝割れを飾ればできあがり。
【一口メモ】
- 真冬の寒い朝に朝粥として戴くと格別です。夜に夜食で戴いても体が温まって良いですよね。
- 味付けは塩以外に醤油も美味しいです。中華スープの素やコンソメの顆粒を使って中華風、洋風にするのもあり。変わったところでは味噌を使った味噌粥もイケますよ。
- 具材はお好みで案外そぼろ肉なんてのも合います。あと、薬味に使える鰹節、ごま、ネギなんかも定番。わさびをすり入れても風味が楽しいです。
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