仕事の都合などで海外に長期滞在している人が異口同音に言うことがあるそうです。
それは──「日本食が恋しい」。
白ご飯は言わずもがな。
インスタントでいいから味噌汁が飲みたいとか、袋入りのインスタントラーメンが食べたいと思う人は多いみたい。
……って、ラーメンは日本食か?(笑)
あるいは魚の干物(アジの開きとか)、納豆・梅干し・漬物など。
果てはコンビニのおにぎりや総菜が無性に食べたくなったり。
どら焼き、羊羹、大福など和菓子が恋しくなる人もいるようです。
彼らが恋しがる食べ物には、ひとつの共通点があるように思えます。
それは──日本に住んでいればあまりにも当たり前で、いつでも手に入る“ありふれた食べ物”であること。
もはや自分の手の届かないものになって初めて、それがどれだけ好きだったかに気づく──皮肉だけど、それもまたありふれた「人の性」なのかもしれません。
かくいう僕は、出張で海外に行くことはあっても長期滞在の経験がないまま定年退職してしまいました。
ですので、そうした「日本食を恋しがる経験」は生涯することもないだろうと高をくくっていたのです。
ところが──2025年春。
米が高騰。
あまりの馬鹿馬鹿しい価格に買い控え、代わりにオートミールを主食に暮らし始めたのです。
……が、1カ月と経たないうちに、ご飯が恋しくて恋しくてたまらなくなりました。
改めて「ご飯が僕の食生活にどれほど大切だったか」を痛感。
過日、「オートミール料理はいろいろ作ってきたけど、お粥系ってまだだったな」と思い至り、「洋風の方が合いそうだな」とこんなリゾットを作ってみました。
これはこれで美味しかったんですが──それでも、ご飯が恋しい。
ということで、さっさとギブアップしてお米を買ってきてしまいました(笑)。
やっぱ、白いご飯って美味しいなぁと、しみじみ思った次第です。
あ、ちなみにこのリゾットも本当に美味しかったのは間違いないですよ。
【材料】(1人分)
-調理時間:15分-
- オートミール:40g
- むき海老:50g
- 玉ねぎ:1/4個
- エリンギ:半本
- オリーブオイル:6g(大匙1/2)
- スライスチーズ:1枚またはピザ用チーズ30g
- 塩、ブラックペッパー:少々
- ドライパセリ:少々
[スープパート]
- 水:100g(100ml)
- 牛乳:100g(100ml)
- コンソメスープの素(顆粒):3g
【作り方】
- むき海老は大ぶりのものは2~3等分します(小ぶりのものはそのままでOK)。玉ねぎはみじん切りに、エリンギは5mm角の細切りにします。
- フライパンにオリーブオイル・玉ねぎ・エリンギを入れ、中火で1分炒めます。海老を加え、塩・ブラックペッパーをふってさらに1分炒めます。
- オートミールを加え、[スープパート]を注ぎ入れてひと煮立ちさせます。弱火にして蓋をし、5分ほど煮込みます。 ※蓋は完全に閉めず、少しずらして蒸気の逃げ道を作りましょう。火加減が強いと吹きこぼれる恐れがあるので注意。
- 蓋を取ってスライスチーズを加え、チーズがとけたら出来上がり。器に盛って、ドライパセリを振ってどうぞ。
【一口メモ】
- 炒飯、炊き込みご飯、丼、ちらし寿司など、オートミール料理はいろいろ試してきましたが、お粥系は盲点でした。今回は「海老とチーズのオートミールリゾット」を作ってみましたが、さすが洋風。バッチリ合います。
- 具材は冷蔵庫のあり合わせでどうぞ。鶏肉、ハム、ベーコン、人参、ピーマンなどもよく合います。
- 仕上げにバターを5gほど加えると、風味がリッチになりワンランク上のご馳走になりますよ。