麺を鉄板で焼く焼きそばのルーツは江戸後期にまで遡ります。
って、書くとそんな時代に中華麺があるわけないじゃんって言われそう。
確かに中華麺はなかったと思うのですが、小麦粉を主体としたいわゆる粉物を鉄板で焼く料理のルーツは江戸後期には記録が残っている文字焼き(子供が鉄板の上でゆるく溶いた粉の水溶液で文字を書いて遊んだのでこの名前が付きました)に遡るのです。
文字焼きはその後、音がなまって「もんじゃ焼き」になるのですが、そこから派生したどんどん焼きという軽食が大正から昭和にかけて大流行。
その延長線上にお好み焼きや焼きそばといった粉物文化はあると僕は思っています。
戦後、食糧難の時代に焼きそばが食べたいけど店にはうどんしかない──だったらそれで良いよと客に言われて誕生したのが焼きうどん。
鉄板の上で焼く粉物文化の自由度はとどまるところを知りません。
なら、そうめんを焼いたって良いじゃないかと思い、こんな料理を作ってみました。
【材料】(2人分)
-調理時間:5分-
- そうめん:1束
- 濃口醤油:6g(小匙1)
- ごま油:8g(小匙2)
[下味パート]
- 干しエビまたはアミエビ:適宜
- 刻みネギ:20cm分
- 鶏ガラスープの素:小匙1/2
【作り方】
- そうめんを普通に茹でて流水で〆ます。そうめんをザルに揚げて水気をよく切り、ごま油少々(分量外)を振ってよくまぶします。
- 1.と[下味パート]を合わせてよく和えます。
- フライパンにごま油の半量(4g(小匙1))を加えて熱しこれに2.を加えて薄く広く伸ばします。そのまま弱火で蓋をせずじっくり焼きます。
- 裏面に焼き色が付いたらフライ返しで返して鍋肌からごま油の残りを加えて同様に焼きます。
- 4.の両面に醤油を刷毛で塗り中火にかけてカリカリになるまで焼きます。適当な大きさに切ってお皿に盛ればできあがり。
【一口メモ】
- 所詮そうめんと侮っていたのですがどうしてどうして結構ボリューミーで満腹になります。カリカリのおこげの食感は駄菓子的で楽しいですよ。
- お好みでマヨネーズを付けて食べるのもありだと思います。
- このレシピは海鮮焼きうどんに近い味付けにしてみましたが、粉物らしくお好み焼きソースを塗って青のり、削り節を振るというのも楽しそう。