タイムスリップや異世界転生した先で現代の知識やスキルを活用して主人公が大活躍する物語──というのがライトノベルやマンガで1ジャンルを築いています。
例えば腕利きの外科医が幕末にタイムスリップして人々を救う「仁」。
フランス料理のシェフが戦国時代にタイムスリップして織田信長の専属料理人になる「信長のシェフ」など。
人気を博してメディアミックスされた作品も少なくありません。
観ている僕らは「どうよどうよ、現在の医学はすごいだろ。今の料理は旨いだろ」なんて妙な優越感に浸ったりして。
けど、冷静になって考えてみるとその心理ってジャッキーチェンの映画を観て強くなった気がしているのと大差ないわけです。
もし、なんの医療スキルも知識もない一般人である僕が幕末にタイムスリップしても何もできません。
せいぜい、病人、けが人を前にして「ああ、病院につれて行ったら助かるのに」とあたふたするのが関の山。
料理は確かにできますが戦国時代に放り込まれて現代の料理を再現できるかと言われたら無理!
火を起こすことすらかなわないのではと思っちゃいます。
つまり、こういった物語の主人公になるにはタイムスリップする以前に相応のスキルと経験を積んでいなければならないわけです。
ま、そんなにすごいことはできないけれど僕はCOOK-DOがなくても酢豚や青椒肉絲が作れます。
ホームベーカリーがなくても毎週食パンを手でこねて焼いています。
そんなふうに「○○がなくても△△が作れる」を増やしていけばタイムスリップした時の足しになるかも(をい)なんて考えながらごくありふれたこの料理を作ってみました。
【材料】(1人分)
-調理時間:15分-
- 蕎麦:1束
- 薄揚げ(できれば高級なやつ):半丁
- 刻みネギ:少々
[うどん揚げの味付けパート]
- 濃口醤油:18g(大匙1)
- 砂糖:15g(大匙1.5)
- 水:30g(大匙2)
[つゆパート]
- だし汁(鰹だし):250g(250ml)
- 蕎麦の本返し(なければめんつゆ):大匙2
【作り方】
- を入れて中火にかけひと煮立ちさせます。これに2~3等分した薄揚げを入れて蓋をし、弱火で5分煮込みます。蓋を取って中火にし焦がさないように気を付けながら水気をほぼ飛ばせばうどん揚げの完成。
- 1.の蓋を取る手順まで進んだら蕎麦を茹でる湯(分量外)を沸かし始めて蕎麦を規定時間茹でます。
- 1.のフライパンと小鍋をチェンジして[つゆパート]を入れてひと煮立ちさせておきます。
- 茹で上がった蕎麦をざるに揚げて冷水で〆ます。これを丼に入れて[つゆパート,を注ぎます。うどん揚げをトッピングして刻みネギを散らせばできあがり。
【一口メモ】
- うどん揚げは甘さ控えめですっごい上品な味に仕上がりました。市販のベタベタ甘いうどん揚げがもう食べられなくなりそう。蕎麦の本返しも自家製ですし混ぜ物なしで自作するとこれだけ洗練された味になるんだなぁと自画自賛。
- 薄揚げはできれば名の知れた豆腐屋のお高めのやつを使ってください。せいぜいお値段は数十円の差ですが味は段違いに美味しいです。
- この日は蕎麦が食べたかったのでこうなりましたが、もちろんうどんに置き換えてきつねうどんにすることもできますよ。
- 後は蕎麦を自分で打てばほぼ完全自家製のきつね蕎麦になるなぁ。更に鰹節を自分で作れば……鉄腕DASHになってしまう^^;