近頃の若い者は──紀元前2000年頃に今のトルコ辺りにヒッタイト王国という国がありました。
そこの遺跡から発掘された粘土板にそんなことが書かれていたらしい。
なんて話を聞くと4000年経っても人類って進歩していないのね。
なんて思っちゃいますw
似た言葉で「そんなのは●●じゃない」だとか「●●はかくあるべきなんだよ」みたいな常套句を耳にすることもあります。
昭和十六年、銀座の寿司屋が客のリクエストに応えてシャリをノリで巻いて寿司ネタをトッピングする寿司を考案。
その形から「軍艦巻き」と名付けられました。
時流に乗ったネーミングですね。
けど、当時の寿司業界や通人の間では非難の嵐。
「あんなもん寿司じゃねぇ」、「寿司ってのはこう……(以下略)」などなど。
NHKのラジオ放送でも公然と「ゲテモノみたい」なんて言われたらしい。
でもね、軍艦巻きの登場でそれまでは寿司ネタにされていなかった雲丹やイクラのような崩れやすいものも寿司ネタにすることができたのです。
そして今ではそれこそ寿司通が目をむくようなものがネタにされています。
まぐろ山かけ、カニみそなんてのはまだ可愛い方でコーンにミートボール、イベリコ豚などなどもはや魚ですらない物がずらり。
けど、それなりに売れるということは好きな人がいるということなのでしょう。
何か目新しいものが登場した時、人の反応は2種類に分かれる気がします。
「面白い!」と思う人と「いや、ないないない」と否定する人。
けどね、試しもしないで否定するのはなんとももったいない。
試して美味しければそのまま好きになれば良いし、マズければ「この前、●●を食べてみたんだけどさぁ」なんて飲み屋の肴にできます。
蕎麦にトマト──という発想を僕は美味しんぼで見かけました(正確には蕎麦にトマトソースだったかな)。
根が食い意地が張っているので僕の感想はもちろん「面白い!」の方。
それからもわりと抵抗なく蕎麦にトマトを合わせた料理を時々作っております。
【材料】(1人分)
-調理時間:12分-
- 蕎麦:1束
- (あれば)大葉:1枚
[つゆパート]
- トマト缶(ダイスカット):100g(1/4缶分)
- 濃口醤油:9g(大匙1/2)
- 味醂:9g(大匙1/2)
- かつお出汁の素:1g
- 水:60g(60ml)
- オレガノ:少々
- タイム:少々
【作り方】
- 蕎麦をパッケージの記載に従って茹で流水で〆ます。更に氷水に浸けてしっかり冷やし水気を切ります。
- 1.と並行して[つゆパート]を合わせてよく混ぜ冷凍庫に入れて10分急冷します。手持ちがあれば大葉を糸切りしておきます。
- 蕎麦を深皿に盛り[つゆパート]をたっぷりかけて大葉をトッピングすればできあがり。
【一口メモ】
- トマトの酸味が利いたつゆが不思議なほど蕎麦に合います。ひんやり冷たいのどごしも嬉しい。狂乱的に暑い夏にはなんともうれしいごちそうだと思います。
- つゆの構造はシンプルですがオレガノ、タイムと言ったスパイスを加えることで風味が複雑になり味をぎゅっと引き締めてくれています。
- お好みで[つゆパート]にレモン果汁5g(小匙1)を加えると酸味が更に強化されますよ。また小口切りにした鷹の爪を合わせるとピリッと辛い蕎麦が楽しめます。