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厨房日誌

料理を覚えるということ

「君の生徒が空腹で浜辺に倒れている。君は魚釣りの名人だ。君なら今何をする?」

ドラマ「ドラゴン桜」の中で阿部寛(駆け出しの弁護士で経営破綻状態となった落ちこぼれ高校の立て直しを請け負う役柄。物語の冒頭で「来年、この学校から5人以上の東大合格者を出す」と豪語します)がそう尋ねる場面がありました。

その学校の女性教師役の長谷川京子は「いっぱい魚を釣って食べさせてあげます」と答えて「君は馬鹿か」と阿部ちゃんに冷たい目で見られます(--;

「君は一生、生徒たちを食べさせてやることができるのか? 君がすべきことは生徒たちに魚を獲る方法を教えてやることだ

まあ至極ごもっとも。

過日、近所のコンビニを覗いてこのセリフを急に思い出しました。

棚に並んでいるのは肉じゃが、里芋の煮っ転がし、サバ味噌など普段着のお惣菜ばかり。

お金を払えばなんの手間もいらずすぐに食べられます。でもね、これらのお惣菜は作り方さえ知っていれば大した手間もコツもいらず10分程度で作れるものばかり。手軽だからという理由でそれを購入するというのは如何なものでしょう?

いや、別に説教臭いことを言うつもりはさらさらないのですが、今日あなたがコンビニで肉じゃがを買ってしまえばあなたは肉じゃがの作り方を覚えるチャンスを逃します。

ということは明日のあなたも肉じゃがを作れないわけで、またまたコンビニで肉じゃがを買ってしまうかもしれません(いや、別のお惣菜を買っても良いのですが)。

あなたが肉じゃがの作り方を覚えない限り来年も再来年も5年後も10年後も30年後だってコンビニで肉じゃがを買い続けることになります。

未婚の人が増える昨今、高齢化した時に料理ができなければ一生そんな出来合いのお惣菜に頼らざるを得なくなるよなぁと思った次第。

冒頭のドラゴン桜のセリフではありませんが、料理ができる者の務めは男女を問わずそういった人達に「作り方」を伝えることではないかとあらためて思いました。このサイトもそういった情報発信で充実させていこうっと。

あ、余談ですが、「煮込む」料理はまた別です。コンビニで買って帰れば時間を買うことができます。と、いうことで──その日はもつの煮込みを買って帰ったのでした(をい)。

2019/11/17 Sun.

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