日本人がカレーと出会ったのは江戸末期らしいのですが、一般人がカレーを知るようになったのは明治になってからのことです。
ただ、当時の人にとってカレーは東南アジア(特にインドあたり)の料理という意識はなくて洋食だと思われていたみたい。
これは日本にカレーを紹介したのがイギリス人だったからのようです。
そのイギリスは植民地だったインドからカレーを輸入したのですが彼らの好みに合うようにバターに小麦粉でとろみを付けるという欧州スタイルを考案します。
このイギリス風カレーが日本人にとって初めてのカレーになったんですね。
そしていかにも日本人らしい発想でご飯にかけて食べるライスカレー(またはカレーライス)が誕生しました。
けど、紹介した当のイギリス人たちは違和感を抱かなかったのかしらん^^;
高級洋食として広まったカレーはもうひとつ別な店で広まりを見せます。
それは蕎麦屋。
蕎麦屋発祥のカレー南蛮も明治生まれのカレー料理なのです。
鴨南蛮をカレー風味にした料理ですね。
その後、カレー料理は洋食屋と蕎麦屋でそれぞれが独自の発展を遂げていくことになります。
さて、この料理はおそらく蕎麦屋の系譜に並ぶ1品。
スープは明らかにカレー南蛮のそれですが具材は鍋物のそれ。
冬の夜にはありがたいポカポカメニューですよ。
【材料】(2人分)
-調理時間:25分(調理時間)+60分(煮込み時間)-
- お好みの具材:鶏もも肉、大根、人参、牛蒡、椎茸、白菜など
[スープパート]
- 水:600g(カップ3)
- 鰹だしの素:5g
[スパイスパート]
- カレールウ:2かけ(400ml分)
- カレー粉:小匙1
- ガラムマサラ:ひと振り
- クミン:ひと振り
- (あれば)カルダモン:ひと振り
【作り方】
- 肉類、野菜類は食べ易い大きさ切ります。大根、人参は10分下茹でします。牛蒡は10分水に晒します。
- 具材を鍋に入れ[スープパート]のを加えます。これを強火にかけて[スパイスパート]を加えて弱火にし、10分煮込みます。
- 2.を煮立った状態でバスタオル3枚にくるんで1時間放置すればできあがり。 ※時間がない時は工程3.は省いても構いません。
【一口メモ】
- 鉄板の美味しさ。なんで今まで思いつかなかったんだろうという気がしますが鍋物としてカレー風味はありですね。
- 具材はお好みで鶏肉の代わりに鮭や鱈などの海鮮でも美味しいですよ。要は寄せ鍋なので好みの具を入れてください。
- [スープパート]のコツは風味の強いカレーに負けない濃い目の出汁を挽くことです。このレシピでは鰹だしの素を使っていますがより本格的を目指すならたっぷりのかつお節を使って3分くらい煮出してください。
- 娘に言わせるとこの料理はダイエット向けだそうです。一人ずつ皿に分けるおかずと違って鍋から具材を取るスタイルなので簡単に食べる量を調整できるのだとか。カレー味というのも脂肪燃焼系で良さげですね。