往年のハードボイルドの名作、レイモンド・チャンドラーの「長いお別れ(The Long Goodbye)」に出てくるお酒です。
「ギムレットには早過ぎるかな?」
という名セリフでこの物語は始まるのですが、そのセリフの通りギムレットは最初の1杯にはちょっと強過ぎるくらいのカクテルです。
起源は明治の頃、イギリス海軍のギムレット卿が配給されるジンの飲み過ぎを心配してライムで割ったカクテルを考案したということなのですが、それ以前に飲み過ぎを諫めるべきでは? とか思っちゃいます。
ちなみに、同じレシピでもシェイクすればギムレット。ステア(氷の入ったグラスに直接注いで軽く混ぜる)ならジンライムとなります。
飲んでしまえば同じな気もするのですがこの辺に酒呑みの拘りを感じますね。
ちなみに、ステアとシェイクの大きな違いはシェイクは冷やすこと以外に「空気を混ぜる」という要素があることが挙げられます。
単に冷やすだけならロボットにでもできそうですが、この「カクテルに空気を含ませる」作業が上手にできるかどうかでカクテルの味が決まるといっても過言ではありません。
プロのバーテンダーの面目躍如たるところですね。
「ギムレットには早過ぎるかな?」
物語の最後にもう一度同じセリフが出て来ますが、セリフのニュアンスは全く違います。
カクテルもハードボイルドも拘ることに拘った芸術といえるのかなと思った瞬間でしたね。
【材料】(1人分)
-調理時間:3分-
- ジン:90cc
- ライムジュース:30cc
- 氷:適宜
【作り方】
- シェイカーに全部の材料を入れてシェイクし、マティーニグラスに注げばできあがり。
【一口メモ】
- 久しぶりに飲みました。美味しいけど、結構利きますね。
- シェイクはまだ解説できるほどの腕前ではないので[作り方]ではお茶を濁しています。また、勉強したら語りますね。
- 一つ気付いたこと。バーで飲んでる分には気づかなかったけど、自分で作って飲んでると二杯目以降は巧い下手とかどうでも良くなります^^;