♪僕が初めてチャンジャを見たのは、とある小さな焼き鳥屋さん……
なんて書くとパープル・シャドウズの「小さなスナック」みたいですが、そういう出会いでした。
その店のご主人が仕入れに行く商店街は韓国食材のお店が多くてそこで見つけたらしい。
韓流ブームの流れに乗って今でこそ認知度が上がってきたチャンジャですが21世紀になったばかりの当時は「なにそれ?」という感じでした。
チャンジャはタラの胃袋の塩辛です。
塩辛と言っても日本のそれとはだいぶ違ってキムチといった方がピンと来る食べものですね。
最初は小鉢にちんまりと盛ってつまみとして供されていたのですが常連客の一人が「これ海苔巻きにしてみて」とワガママを言ったことから新メニューが誕生。
チャンジャを具材にして韓国のりで巻いた「チャンジャ巻き」は店の人気メニューにのし上がりました。
そのコリコリした食感が僕も結構お気に入りで「これ、家でも作ってみたいな」と思っていたのですが、鱈の胃袋ってそうそう売ってないんですよね。
もちろん丸ごと買えば中に入って入るのですが鮮度が心配。
それ以前に残りの身を持て余しそう……
と思って長いこと懸案になっていました。
けど、似た食感のものを使えば結構それらしい料理が作れると知ってそのうち作ってやろうと目論んでいたのです。
過日、よく行く魚屋さんに寄ると生食用のつぶ貝がお手頃な値段で売られておりました。
これは千載一遇というやつではないかと心に決めて購入。
長年の懸案事項についに決着を見たのです。
【材料】(1人分)
-調理時間:3分-
- つぶ貝(生食用):100g
- コチュジャン:6g(小匙1)
- 豆板醤:6g(小匙1)
- (あれば)韓国唐辛子:小匙1
- おろしにんにく:ひとかけ分
- はちみつ:7g(小匙1)
- 塩:ひとつまみ
- ごま油:2g(小匙1/2)
- 炒り胡麻:適宜
【作り方】
- つぶ貝は半分に切って更に薄くスライスします。これと残りの材料を合わせてよく和えればできあがり。
【一口メモ】
- 程よい辛さにコリコリとした食感がクセになります。おかずというよりはやっぱりおつまみ的な食べ物ですね。ぜひ、お酒のおともにどうぞ。ご飯に載せて頂いても美味しいですよ。
- 10年以上前から作ってみたいと思い描いていた料理なのですが作ってしまうとあっけない。たった3分ほどでできあがってしまいました。
- チャンジャは本来、タラの胃袋で作る韓国の塩辛ですのでこの料理はあくまでチャンジャ風です。けど、コリコリとした食感はけっこう本家に似ていて気に入っています。
- 似た食感の食材ならつぶ貝以外でも作れます。例えばホタテのひもを使っても美味しいですよ。