過日、前から気になっていた中華飯店におじゃましました。
いわゆる町中華然としたこじんまりとしたお店。
厨房もホールも家族経営で回しているような感じでした。
で、海老チリのセットを頼んだのですが出てきた皿を見てびっくり。
「海老チリに卵が入っている!」
海老チリと言えば真っ赤なビジュアルをイメージしていたのですがその赤に黄色いスクランブルエッグが混ぜ込んである。
いや卵が混ぜ込んであっても何の差しさわりもないのですがこれはこの店のオリジナルなのかそれとも僕が知らないうちに世間では海老チリに卵を混ぜるのが当たり前になっていたんだろうかと気になりました。
で、帰宅してさっそくChatGPT先生に卵入り海老チリについて質問。
スクランブルエッグ入り海老チリは従来の海老チリのアレンジとして近年日本で独自に発達したものだとのこと。
発祥の理由には諸説あるようですが
- ひとつには「辛い料理が苦手な日本人向けに辛さを和らげる手段としてスクランブルエッグが加えられた」とする説。
- あるいは「蝦仁炒蛋(エビと卵の炒め物)と呼ばれる上海の人気料理をヒントにして考案された」という説。
- はたまた「海老チリを単品で出す高級中華飯店と違って町中華は白ご飯、スープとセットの定食スタイルで出すことが多い。そこで白ご飯に合うようにスクランブルエッグを加えて味をマイルドにした」という説。
昼間行ったお店の様子を思い出して特に僕の目を惹いたのは3番目の説でした。
お世辞にも綺麗とは言えないわちゃわちゃした店内。
ガテン系風のおじさん達が多めの客層。
そんなお客のニーズに応えるようにやたら盛りの多いライスと主菜。
あのお店の雰囲気には卵で更にボリュームアップした海老チリがとても似つかわしいように思えたのです。
そして卵入りの海老チリは白ご飯にとても良く合っていました。
僕はとってもかぶれ易い性格なのでそれからしばらくはあんかけ料理を作る度にむしょうにスクランブルエッグを混ぜ込みたくなっちゃいました。
この料理もその卵かぶれ(ってアレルギーみたいに言うなよw)の余波で勢いで作ってしまった一品。
けど思った以上に美味しかったのでレシピをメモしておきます。
【材料】(1人分)
-調理時間:10分-
- 豚バラスライス:100g
- 卵:1個
- エリンギ:半本
- ピーマン:半個
- サラダ油:12g(大匙1)
- 粗挽きブラックペッパー:適宜(お好みで花椒でも可)
[豚肉の下味パート]
- 塩、ブラックペッパー:少々
- 片栗粉:4.5g(大匙1/2)
[あんパート]
- 水:80g(80ml)
- 濃口醤油:12g(小匙2)
- 酒:7.5g(大匙1/2)
- 酢:10g(小匙2)
- トマトケチャップ:10g(小匙2)
- 鶏がらスープの素:小匙1/2
- 砂糖:3g(小匙1)
- 片栗粉:3g(小匙1)
【作り方】
- 豚肉は食べやすい大きさに切って[豚肉の下味パート]をまぶします。卵はよく溶いておきます。エリンギ、ピーマンは細切りにします。[あんパート]は合わせてよく混ぜておきます。
- フライパンにサラダ油の半量を入れて中火にかけます。これに卵を流しいれ緩めの半熟スクランブルエッグを作って一旦皿に取ります。
- 2.のフライパンを洗わずにサラダ油の残りを入れて中火にかけ豚肉、エリンギ、ピーマンを加えて肉に焼き色が付くまで炒めます。
- 3.に[あんパート]を流し入れひと煮立ちさせます。餡にとろみがついてきたら卵を戻してざっと混ぜて仕上げに粗挽きブラックペッパーを振ればできあがり。
【一口メモ】
- 元々は酢豚っぽいものが食べたくて作った料理なので餡の味付けはまんま酢豚のレシピを流用しています。すっきりした甘酸っぱさが後を引く一品ですよ。
- 最近、あんかけにスクランブルエッグを混ぜ込むのに凝っているのですがこうすると白ご飯によく合うおかずにグレードアップできます。ぜひぜひお試しあれ。
- お好みで[あんパート]に豆板醤を加えてピリ辛にするのもありです。卵のマイルド効果で意外と辛味が抑えられてピリ辛風味を楽しめるますよ。